【相場熟者が答える投資相談】川重は押し目で買い増し、買値接近を待って売却を

2012年11月28日 12:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 川崎重工業 <7012> を250円で2000株持っています。対処方法についてお願いします。

  【答え】 11月28日(水)は6円安の185円と小幅続落しています。

  11月17日付の日本経済新聞朝刊が「同社の中国造船事業の収益が拡大している。出資する造船会社2社の持ち分法投資利益が2013年3月期に前期比4割増えそうだ。営業赤字となる川重本体の造船事業を補う」と報じたことを好感した買いが継続したほか、同24日付の同紙聞朝刊が「中国企業とプラント開発 ゴミ燃料にセメント生産」と報じたことも株価を後押し、170円割れの下値水準から26日高値202円と買われ上げ一服となっています。

  足元の業績、10月31日に今3月期業績予想を下方修正を発表。精密機械事業の売り上げが中国向け油圧機器の不振で落ち込み、売上高は従来予想の1兆3800億円から1兆3000億円(前期比0.3%減)、営業利益は同520億円から360億円303億8700万円(同37.4%減)に減額しました。

  株価は、11年4月高値377円から10月11日の年初来安値151円まで226円(60%)調整し、09年2月安値144円にほぼ並び往って来い。今期業績予想の下方修正を織り込み、来期造船事業が持ち直すとの観測から26週移動平均線を上回り出直る動きとなっています。今期予想PER10倍台と割高感はなく、上値抵抗線として意識される24か月移動平均線の240円前後まで上値を伸ばす余地はありますが、200円台で戻り一巡感が出る可能性が出てきました。押し目を待って買い増し、買値近辺までの上昇を期待するところでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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