中国にて知的財産権保護に関する前例のない判決、スウェーデン美容機器ブランドへの特許侵害を認める

スウェーデンの美容機器メーカーFOREOのコピー商品に対する自社製品の特許権保護を求めた裁判で、原告の主張が概ね認められました。上海の知的財産権裁判の歴史において、特許権侵害に対する最大の支払いとなります。中国の外資系企業に対する特許権裁判の歴史を塗り替えました。

中国上海近郊にグローバル生産工場を置き、スウェーデンにて設立された美容機器ブランドFOREO (フォレオ)本社スウェーデン、ストックホルム 日本法人FOREO株式会社（本社：東京都千代田区、ジェネラルマネジャー：ダボ・ソルド（Davor Soldo）)は、自社製品の特許権保護を求めた裁判で、原告の主張が概ね認められ、300万人民元（約4,670万円）の認容額が示されました。上海の知的財産権裁判の歴史において、特許権侵害に対する最大の支払いとなります。


裁判所の判決は、スウェーデンの美容機器ブランドFOREOの主張を概ね認め、24か月にわたる知的財産権訴訟と12か月の裁判の結果、被告であり、広東省に所在する珠海金箔電器有限公司がKD308製品でFOREOのLUNA製品デザインの特許権を侵害していると認定しました。


珠海金箔電器有限公司は、主に阿里巴巴（アリババ）や淘宝（タオバオ）のオンライン販売にて3500万人民元（約5億4800万円）を超える利益を得ていたと考えられています。裁判所の判決はFOREOの経済的損失および経費に対する補償としており、中国の外資系企業に対する特許権裁判の歴史を塗り替えました。


「FOREO製品の小売価格、合理的な利益、および特許を考慮し、裁判所は300万人民元の請求は妥当であると結論付けました。 知的財産権の保護は中国では比較的新しい概念ですが、過去数年間で知的財産権保護の大きな進歩が見られており、今回の判決は通常の判例とは逆行する結論となりました。」　FOREOのグローバルリーガルディレクターのケルシー・タング（Kelsay Tang）のコメント。


2018年Daxue Consulting社[1]による、グローバルブランドのコピー商品レポートでは、2017年コピー商品により発生した世界的な損失は3,200億ドル（約34兆円）を超え、また世界のコピー商品の80％が中国に起因しています。


2019年1月1日、中国の新しい電子商取引法が施行され、中国でのコピー商品に対する最初の変化の兆候であった可能性があります。新しい法律では淘宝（タオバオ）などのオンラインでの商品販売プラットフォーム、その他オンラインで商品やサービスを販売する会社、ソーシャルメディアサイトや独自のサイトを運営し商品を販売をする会社が、コピー商品が販売された場合の責任を共同で負うこととなります。以前は、コビー商品の販売を見つけた場合にのみ責任を負いましたが、現在では淘宝（タオバオ）などのオンラインでの商品販売プラットフォームにも最大200万元（約3100万円）の罰金を科すことができます。


「この判決はFOREOにとって大きな勝利ですが、重要な事実は、中国の裁判所が自国内でのコピー商品対策に取り組んでいるということです。私たちは、この案件のみでなく、中国の法制度の改定を支持し、また中国裁判所の多大な支援に感謝しています。


世界中の小売業者と市場は、ブランドの知的財産権保護をより重視する必要があります。FOREOはコピー商品の裁判で、時には同時に最大30件以上の案件を抱え、24時間体制で業務を行っている専任の法務チームがあります。裁判でも中国の法制度の支援を受けることで、コピー商品の問題に解決の糸口を探すことができるでしょう。」

FOREO創設者Filip Sedic（フィリップ・セディック）のコメント。


現在FOREOではコピー商品対策の一つとして、世界中で2,000万人を超える顧客を保護するために、製造されるすべてのFOREO製品にはシリアル番号を付与しており、FOREO.comで製品登録することで正規品であることを直接確認できます。


【FOREOについて】

2013年に設立されたスウェーデンの美容機器ブランドFOREOは、世界各国にてデザイン賞やビューティーアワード受賞歴のあるシリコーン製LUNAシリーズ フェイシャルクレンジング デバイスから、シリコーン製電動歯ブラシISSAシリーズなど、全く新しい製品を開発しました。FOREOは既存のデザインを改善するだけではなく、新世代のビューティーと健康のためのベストソリューションを提供し続けています。


[1] https://daxueconsulting.com/counterfeit-products-in-china/





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