【防災の日】インテグラルが検証 2025年改訂版で変わる木造住宅の耐震診断評点、補強計画には「精密診断」を

プレスリリース発表元企業:株式会社インテグラル

配信日時: 2026-09-01 19:15:32

2012年版との比較で、1階は評点が下がり、2階は上がる傾向。各種団体向け『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』解説セミナーも実施中



木造住宅向け耐震診断ソフト「ホームズ君 耐震診断Pro」を開発・販売する株式会社インテグラル(茨城県つくば市学園南2-7、代表取締役:藤間明美)は、防災の日(9月1日)にあわせ、『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』への円滑な移行と、より合理的な耐震補強計画の検討を支援するため、木造住宅58物件の実データを用いた分析結果を発表しました。

本分析では、「一般診断法」「精密診断法」のそれぞれについて、2012年版と2025年版による上部構造評点を比較するとともに、2025年版における一般診断法と精密診断法の評点の違いについて検証しました。
その結果、2025年版では、一般診断法・精密診断法ともに1階の評点は下がり、2階の評点は上がる傾向が確認されました。
また、2025年版の一般診断法と精密診断法を比較すると、58物件中41物件(71%)で精密診断法による建物全体の上部構造評点が高くなり、特に2階では54物件中52物件(96%)で精密診断法の評点が高くなるという結果となりました。
こうした診断法による評価の違いは、耐震補強計画における補強箇所や補強量にも影響する可能性があります。インテグラルでは、各階・各方向の耐震性能をより精緻に把握し、必要な箇所に必要な補強を行うため、補強計画には精密診断法を活用することが、より合理的かつ経済的な耐震補強につながると考えています。

今回の分析結果の詳細は、防災の日に先駆け、2026年8月28日に、インテグラルが運営する情報サイト「学ぼう!ホームズ君」で公開しました。
またインテグラルでは、建築士会、建築士事務所協会、自治体、教育機関、住宅・建築関連団体等を対象に、『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』解説セミナーを実施しています。
13年ぶりに改訂された「木造住宅の耐震診断と補強方法」
一般財団法人 日本建築防災協会より、『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』が2026年1月30日に発行されました。
2012年版以来の改訂となり、柱接合部による耐力低減、有開口壁の評価、劣化度の評価など、木造住宅の耐震性能を評価するためのさまざまな項目が見直されています。
これにより、同じ建物を診断した場合でも、2012年版と2025年版では算定される上部構造評点が変化する場合があります。

一方で、基準が改訂されたことで、
「従来の2012年版と比べ、実際に評点はどの程度変わるのか」
「一般診断法と精密診断法では、どのような違いが生じるのか」
「耐震補強計画を立案する際に、何に注意すべきなのか」
といった点は、耐震診断・耐震改修を行う実務者にとって重要なテーマとなります。

そこでインテグラルでは、自社で開発・販売するソフト「ホームズ君 耐震診断Pro」の2025年改訂版への対応にとどまらず、実際の木造住宅データを用いて新旧診断法の比較分析を行いました。
木造住宅58物件を使って2012年版と2025年版を比較
今回の分析では、1963年~1990年に竣工した在来軸組構法の木造住宅58物件を対象としました。
【分析対象】
・物件数:58物件
・階数:2階建て 54物件、平屋建て 4物件
・構法:在来軸組構法
・竣工年:1963年~1990年
・いずれも耐震改修前の建物
58物件のうち38物件は「ホームズ君」ユーザーが調査した物件、20物件はつくば市の耐震診断においてインテグラルが調査した物件です。

これらのデータを用いて、次の3つの分析を行いました。
1.一般診断法 2012年版と2025年版の比較
2.精密診断法 2012年版と2025年版の比較
3.2025年版における一般診断法と精密診断法の比較
※今回の分析対象は特定の年代・構法の木造住宅であり、すべての木造住宅について同様の傾向を示すものではありません。
分析1 一般診断法では「1階は下がり、2階は上がる」傾向
まず、一般診断法について2012年版と2025年版を比較しました。
その結果、1階と2階では評点の変化に異なる傾向が確認されました。
1階
58物件中49物件、84%の物件で評点が低下
2階
54物件中42物件、78%の物件で評点が上昇
1階で評点が下がる主な要因として、柱接合部低減係数の評価や有開口壁の評価条件が厳格化されたことが挙げられます。
一方、2階では柱接合部低減係数の見直しによって評価が緩和され、評点が上昇する傾向となりました。
耐震診断における建物全体の上部構造評点は、各階・各方向の評点のうち最も低い値によって決まります。
そのため、1階の評点低下の影響を受け、建物全体では、
58物件中45物件(78%)で、2025年版の評点が2012年版より低くなる
という結果となりました。
分析2 精密診断法では95%の物件で建物全体の評点が低下
精密診断法についても、2012年版と2025年版を比較しました。
1階
58物件中56物件、97%の物件で評点が低下
2階
54物件中41物件、76%の物件で評点が上昇
精密診断法においても、一般診断法と同様に「1階は下がり、2階は上がる」という傾向が確認されました。
特に1階では、柱接合部や有開口壁の評価方法の変更に加え、2025年版では耐力壁の面材自体の劣化についても評価するため、改訂の影響が大きく表れています。
建物全体の上部構造評点では、
58物件中55物件(95%)で、2025年版の評点が2012年版より低くなる
という結果となりました。
今回の58物件では、一般診断法以上に、精密診断法で2025年版への改訂の影響が大きく表れました。
分析3 2025年版では71%の物件で「精密診断」の評点が高い
さらに、同じ2025年版について、「一般診断法」と「精密診断法」の評点を比較しました。
その結果、
58物件中41物件(71%)で、精密診断法による建物全体の上部構造評点が一般診断法より高くなる
ことが確認されました。特に顕著だったのが2階です。
1階
58物件中41物件、71%で精密診断法の評点が高い
2階
54物件中52物件、96%で精密診断法の評点が高い
2階では、一般診断法と比較した精密診断法の評点差は平均+0.21となりました。

この違いは、一般診断法2025年版では劣化による低減を建物全体に適用するのに対し、精密診断法では壁ごとに評価することや、その結果として偏心率の評価が変化することなどが影響しています。したがって、一般診断法と精密診断法の評点差は一律ではなく、建物の劣化状況や劣化箇所の分布によって個別に異なると考えられます。
【まとめ】補強計画の立案には「精密診断」の活用を
今回の『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』の改訂に伴う検証では、一般診断法と精密診断法による評点を比較した場合、精密診断法では、特に2階の評点が一般診断法に比べて高く評価される傾向が確認されました。
このような場合、一般診断法による評点のみをもとに補強計画を立案すると、実際には十分な耐震性能を有している階・方向についても補強が必要と判断され、結果として補強箇所や補強量が増加する可能性があります。
一方、精密診断法により各階・各方向の耐震性能をより精緻に評価したうえで補強計画を立案することで、補強を必要とする階・方向をより的確に把握し、必要な箇所に必要な補強を行うことが可能となります。
『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』の「1.3 診断の流れ」にも、「補強後の診断は、『精密診断』が望ましい。」と記載されています。
したがって、各階・各方向について目標評点を確保しつつ、不要な補強を抑えるという観点から、精密診断法に基づいて補強計画を立案することは、より合理的かつ経済的な補強計画につながるものとインテグラルでは考えています。
防災の日に先駆け、8月28日に詳細分析を公開
今回の分析結果の詳細は、防災の日(9月1日)に先駆け、2026年8月28日に、当社が運営する情報サイト「学ぼう!ホームズ君」にて公開しました。
サイトでは、
・一般診断法による2012年版と2025年版の評点比較
・精密診断法による2012年版と2025年版の評点比較
・2025年版の一般診断法と精密診断法の比較
・階ごとの評点変化
・評点が変化する主な要因
・補強計画を立案する際の考え方
などを、実物件データとグラフを用いて詳しく解説しています。
■2025年評点の傾向と2012年評点との比較
https://manabou.homeskun.com/taishin/kijun/2025-hikaku/
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/121931/14/121931-14-144bef4b2b5695a29ffe0d112b97103b-800x600.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


自治体など向けに「2025年改訂版」解説セミナーを実施
インテグラルでは、2025年改訂版の内容を正しく理解し、耐震診断・耐震補強の実務に活用していただくことを目的に、
『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』解説セミナー
を実施しています。
対象は、次のような団体です。
- 建築士会
- 建築士事務所協会
- 地方自治体
- 大学・専門学校などの教育機関

すでに複数の団体からセミナー開催についてお問い合わせをいただいており、2025年改訂版への対応や、診断結果の変化、補強計画への影響に対する関心の高まりがうかがえます。
セミナーでは、「ホームズ君」の耐震診断に精通した専門スタッフが、2025年改訂版の主な変更点、2012年版との違い、一般診断法・精密診断法による評価の違い、今回の実物件分析から分かった傾向、耐震補強計画を検討する際のポイントなどについて解説します。

■『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』解説セミナー
内容の例:
- 一般診断法改定のポイント
- 精密診断法改定のポイント
- 評点の傾向と分析
- 評点比較 2012年vs2025年
- 評点比較 一般診断法vs精密診断法
- 現地調査はどう変わったか?


■団体向けセミナーの詳細・お問い合わせはこちら
https://www.homeskun.com/seminar/request-taishin/
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/121931/14/121931-14-b259c580d9ced347572a5586b78e3adf-800x600.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


木造住宅向け耐震診断ソフト「ホームズ君 耐震診断Pro」
「ホームズ君 耐震診断Pro」は、木造住宅の耐震診断・耐震補強計画を支援する耐震診断ソフトです。
『2025年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』に基づく耐震診断・補強設計に対応し、一般診断法・精密診断法による診断から、耐震補強計画の検討まで、木造住宅の耐震診断実務を支援します。
インテグラルでは、ソフトウェアの開発・提供に加え、耐震診断法に関する検証・分析と技術情報の発信を通じて、耐震診断に携わる実務者がお施主様に十分ご理解・ご納得いただける耐震診断・耐震改修を行える環境づくりを支援してまいります。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/121931/14/121931-14-3c70e71ff9a1685c3537c5cec69ac18d-800x600.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■ホームズ君 耐震診断Pro 製品情報
https://www.homeskun.com/products/homespro/
株式会社インテグラルについて
株式会社インテグラルは、木造住宅の構造設計、耐震診断、省エネルギー設計等を支援する住宅設計ソフトウェア「ホームズ君」シリーズを開発・提供しています。
住宅の構造安全性や耐震性能を分かりやすく「見える化」し、建築士、設計事務所、工務店、リフォーム事業者、自治体等の実務を支援するとともに、木造住宅の安全・安心に関する技術情報の普及に取り組んでいます。

会社名:株式会社インテグラル
所在地:茨城県つくば市学園南二丁目7番地
URL:https://www.integral.co.jp/
ホームズ君公式サイト:https://www.homeskun.com/

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