インターネット接続TVとスマートフォンはCDNにとって正反対の課題を突き付ける

プレスリリース発表元企業:Informa Telecoms & Media

配信日時: 2012-01-03 17:00:00

インターネット接続TVとスマートフォンはCDNにとって正反対の課題を突き付ける

(香港)- (ビジネスワイヤ) -- 今後5年間で、CDNは大容量OTTビデオの増え続ける需要という問題に対処するだけでは済まなくなります。インフォーマによる2011年の見通しとして、OTTビデオはアジアに限定しても、固定線ブロードバンドのネットワークトラフィックにおいて32.6エクサバイト(EB)を占め、このトラフィックは2015年末までに200%以上も増大するとみられます。CDN企業、従ってまたその顧客は、多様なデバイスにOTTビデオを配信するという課題を克服する必要もあります。過去10年間、OTTビデオのほぼすべてがPCに配信されてきましたが、それらのPCには多くの違いがあるにもかかわらず、メーカーやフォームファクターが異なってもかなりの同種環境が提供されていました。

今後、OTTビデオはPCだけでなく、インターネット接続TV、タブレット、スマートフォンにも配信されるようになります。こうした異種デバイスはそれぞれOTTビデオについて異なるニーズを持つようになるため、配信するビデオは適切な解像度、フォーマット、適正なDRMを備える必要があります。単に標準的ウェブビデオを配信するという万能型のアプローチでは、これらすべてのデバイスに対応した素晴らしいユーザー体験を提供するには不十分となるでしょう。

毎年、非常の多くのスマートフォンが市場に投入されており、これを無視することはできません。インフォーマでは、アジアにおける2011年のスマートフォン販売数が1億4000万台を超えるとみており、この数字は2016年までに2倍以上に拡大すると予想しています。しかし、スマートフォンの技術仕様は一層PCと比肩できるようになっているものの、ウェブ品質のビデオをスマートフォンに配信することは、ネットワークに不必要な負担を強いることになります。スマートフォンの画面はユーザーがメリットを感じるには小さ過ぎるからです。

インフォーマの予想では、2016年までにアジア太平洋地域で3億3100万台のインターネット接続TVが普及し、同地域におけるTVのほぼ3分の1を占めることになります。TV上でOTTビデオを提供する場合、そのサービスはリニアTVと同程度のものでなければなりません。ユーザーが視聴したいビデオを選択してからロードするまでの時間は可能な限り短くなければならず、ビデオバッファリングによる停止は致命的です。可変ビットレートによるストリーミングがこれらの問題を解決することができます。しかし、ユーザーは同様に低品質ビデオを許容することはないとみられ、できるだけ真のHDに近いものを求めるはずなので、比較的高い帯域幅、少なくとも1.5Mbpsが必要となるでしょう。インターネット接続TVで視聴されるビデオのほとんどが長編ビデオとみられますが、これらのデバイスは大容量のストレージやメモリーを持たないため、プログレッシブストリーミングは実行可能な選択肢ではありません。また注目すべきこととして、インターネット接続TVがサポートするビデオストリーミング技術やDRMについては、まだほとんど標準化がなされておらず、問題をさらに複雑化させています。

新しいスマートデバイスが数多く整ったネットワーク接続環境にある家庭では、CDN企業は気の進まない仕事として、2つのマスターに仕えるという仕事を引き受ける必要があります。すなわち、短編の低品質ビデオをニーズとするスマートフォンと、高品質の長編ビデオをニーズとするインターネット接続TVデバイスの両方に対応しなければなりません。このような曲芸的業務を管理できるCDNは、引く手あまたとなるでしょう。

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CDNアジア2012

本イベントは、ソリューション・ボックスとタタ・コミュニケーションズがスポンサーとなります。

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