ブラックカラントの種子に肌の炎症を収束させる効果を確認

プレスリリース発表元企業:株式会社ナリス化粧品

配信日時: 2023-10-26 12:30:00

傷の修復(創傷治癒)に着目した研究の進化。紫外線によるダメージから肌を回復させる効果が期待。

株式会社ナリス化粧品(本社:大阪市福島区 代表取締役社長:村岡弘義)は、これまで肌のダメージを修復させることを目的として、肌の治癒を促進させる過程の研究を行ってきましたが、最新の研究結果から植物のブラックカラント(別名:カシス/和名:クロフサスグリ)の種子に、肌の炎症を収束させる効果があることがわかりましたので、以下にその内容をまとめます。



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創傷治癒と紫外線による肌ダメージの修復過程。
当社では、肌の状態を悪化させる原因となる紫外線による肌のダメージを回復させる過程は、傷の修復(創傷治癒)過程と類似すると考え、これまでに皮膚にもともと備わっている創傷治癒能力や、創傷治癒に関わる分泌
物を利用する研究を行ってきました。創傷治癒の過程は、ダメージを受けた部分に炎症細胞が集合する「炎症期」、真皮細胞が集合して真皮と血管が再生する「増殖期」、表皮が再生して傷が閉じる「再構築期」に分かれています。今回の研究は、加齢により長引いてしまうことがわかってきた「炎症期」を早く終わらることに着目した研究です。

老齢者の肌細胞は、紫外線によって炎症誘発因子が増加するのに、炎症収束因子は減少する。

これまで「炎症期」の終わりは、炎症を引き起こす物質や炎症細胞の密度の低下により起こる受動的な現象だと考えられてきました。しかし、近年になって、炎症を終わらせる因子(以下、炎症収束因子)が制御する能動的な現象であることがわかってきています。今回当社の研究では、紫外線を照射した後の若齢者の肌細胞と、老齢者の肌細胞を比較しました。その結果、炎症誘発因子のIL-6の分泌量が、若齢者よりも老齢者の肌細胞で多いことがわかりました。反対に、炎症収束因子のレゾルビンの分泌量は、若齢者よりも老齢者の肌細胞の方が少ないことが発見できました。つまり、老齢者の肌では、炎症を起こしやすいにも関わらず、炎症が収束せず、紫外線による炎症が長引きやすい状態になっている可能性が考えられます。

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ブラックカラントの種子に皮膚の炎症を収束させる効果を確認。

複数の素材のスクリーニングを行ったところ、ブラックカラントの種子から得られるオイルに炎症収束因子を増やす効果があることがわかりました。肌状態の悪化を招く紫外線による炎症を早く収束させることが期待されます。ブラックカラントは、和名では「黒房(クロフサ)スグリ」と呼ばれ、スイーツやカクテルなどでも楽しまれるため、フランス語の「カシス」の呼び名でも親しまれている植物です。ブラックカラントの種子から得られたオイルは、α―リノレン酸とγ-リノレン酸、ステアリドン酸が多く含まれているとされています。


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研究者コメント

当社では、長く肌のアンチエイジングを研究する中で、様々な植物素材の研究を行ってきました。肌のダメージを修復することは、健康な肌を保つ基本であり、肌の老化を防ぐためにも重要なことと言えます。複数の植物成分のマリアージュにより、肌の理想に近づける研究を続けていきたいと考えます。

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