牛の遺伝資源提供として、ジェネティクスサービスを開始

プレスリリース発表元企業:株式会社ファームノート

配信日時: 2023-08-31 10:55:07

酪農・畜産の垣根を越え、産業をデジタルで繋ぐ仲介サービスとして稼働

 酪農・畜産業界に特化したIoTソリューションを開発・提供する株式会社ファームノート(本社:北海道帯広市、代表取締役 下村 瑛史 以下、ファームノート)は、牛遺伝資源提供のためジェネティクスサービスを開始します。北海道、本州、九州地区に流通拠点を構えることで、受精卵や精液などの遺伝資源を販売から購入までワンストップで実現したサービスを全国で展開していきます。酪農と畜産の垣根を越え、収益力向上を目指すべく、両産業をデジタルで繋ぐ仲介サービスとして展開してまいります。既存の受精卵サービスとは一線を画し、データに基づいた信頼性が高いサービスを実現していることが特徴です。第一弾として和牛受精卵などの仲介サービスから取り組みます。



ジェネティクスサービスについて


 ジェネティクスサービスは「産業に遺伝資源を循環させ、生産者のビジネスに多様性を。」をコンセプトに、約1,900戸あるファームノートの生産者を繋ぎ、遺伝資源の需要と供給のニーズを満たすものです。牛の育種改良を促進し、相互収益をもたらす仲介サービスを目指しています。
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 これまで弊社の牛遺伝子検査サービス「Farmnote Gene」は速やかな牛群改良を可能にすることで、「どの牛を後継牛として残すべきか」の意思決定をサポートしてきました。
 ジェネティクスサービスは判断情報に一歩踏み込み、受精卵の遺伝資源の提供も担うことで、育種改良までをワンストップで提供するものです。


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ジェネティクスサービスの特徴


 ジェネティクスサービスの特徴は大きく3つあります。1つ目がデータに基づき、牧場の飼養環境に最適な受精卵を推奨することです。ファームノートは牧場のオペレーション効率を高められる製品群や育種改良を支援するサービスを通じて、酪農のデジタル・トランスフォーメーション(DX)化を推進してきました。具体的には、人工知能を活用した牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」や牛遺伝子検査サービス「Farmnote Gene」などです。すでに多くの個体情報をクラウド牛群管理システム「Farmnote Cloud」で管理し、生産者の経営改善に貢献してまいりました。その知見を受精卵サービスにも活かします。

 2つ目がデータ管理を活かした受精卵管理体制の高度化です。「Farmnote Cloud」上で管理することで、母牛がどのように生育されてきたかといった履歴も把握できます。

 3つ目がファームノートに蓄積した分析結果から受精卵の購入や販売に関する有益な情報を提供することです。38万頭超の情報から最適な情報を提供することで、生産者の意思決定を支援します。

ジェネティクスサービスの利用・提供について


 ジェネティクスサービスは、当社ウェブサイトもしくは担当営業より購入したい受精卵のご相談をいただけます。今後、Farmnote CloudやFarmnote Geneにて解析結果を元にお客様にリコメンドするサービスを提供予定です。
ジェネティクスサービスのロゴ


 ジェネティクスサービスでは、産業にビジネスの循環をイメージしたロゴを採用しました。
 友好的で一緒に進めるような親近感をワンポイントで表現しています。
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和牛受精卵の市場性について


 政府は、農林水産物・食品の輸出額を拡大することで、2030年に輸出額5兆円規模達成を目指しています。その一環として和牛の生産量は、16.1万トン(2020年度)から2035年度までに30万トンへ引き上げることを目指すなど大きな期待が寄せられています。一方で日本の肉牛生産においては、生産基盤の縮小に伴う構造的な子牛供給不足が深刻となっています。乳牛を借り腹とした受精卵移植の出産は和牛供給の手段として重要性を増しており、ジェネティクスサービスは全国規模で高い安全性を確保した受精卵供給に貢献してまいります。

ジェネティクスサービスの活用を始めた生産者


和牛受精卵を販売する和牛繁殖農家
 和牛の繁殖は、種付けから分娩して子牛市場に出荷することで売上が確保できますが、おおよそ種付けから出荷まで18カ月前後かかります。その反面、繁殖用の母牛から受精卵を採取し販売できる和牛受精卵は、約2ヶ月のサイクルで母牛から和牛受精卵を採卵できます。
試験的にジェネティクスサービスを利用した繁殖農家は、和牛受精卵の販売によって月に数十卵で約200万円の売り上げを確保できた活用例もあります。今後安定的に収益の柱となることが期待できます。



和牛受精卵の利用で和牛子牛販売を開始した酪農・北海道 友夢牧場様
 飼料の高騰や生乳の需給緩和が続く酪農経営において、和牛受精卵移植で子牛を生産する動きが広がっています。ホルスタインの子牛よりも和牛子牛の方が高く販売できるためです。北海道新得町の有限会社友夢牧場様では、以前より和牛子牛の販売に興味はありましたが、出荷額の市場変動が読めないことと、和牛子牛はホルスタインの子牛と比べて体格が小さく、疾病になりやすいため哺育が難しいというハードルがありました。しかし、2035年までに和牛の生産量を上げる政府の方針を受け、牧場内の哺育技術を高められるメドがついたため、和牛受精卵移植の取り組みを始めました。まずは、飼育期間が短い初生牛を販売し、徐々に収益を確保していきます。どの牛に和牛受精卵移植をするのかといった意思決定や牛の管理は「Farmnote Cloud」を活用し、取り組みを加速していく予定です。




会社名:株式会社ファームノート
代表者:代表取締役 下村 瑛史
所在地:北海道帯広市公園東町1-3-14
設立:2013年11月
資本金:9000万円
TEL:0155-67-6911
URL:https://farmnote.jp/
事業内容:農業IoTソリューションの開発・提供

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