新報告書によると、アジア太平洋の経済成長の促進には、さらなるモバイルブロードバンド向けの周波数帯が不可欠

プレスリリース発表元企業:GSMA

配信日時: 2014-11-21 20:45:00

新報告書によると、アジア太平洋の経済成長の促進には、さらなるモバイルブロードバンド向けの周波数帯が不可欠

(ロンドン)- (ビジネスワイヤ) -- GSMAの新報告書で、アナリシス・メイソンがファーウェイ(華為技術)2の世界的な分析情報を基にまとめた「今日、明日、未来−アジア太平洋におけるデータ需要の対応」によると、アジア太平洋のブロードバンド接続の増加により、2020年までにGDPが1兆2000億米ドル、新たな雇用が最大3500万件生み出される見通しです1。しかしこの成長の機会は、政府が今すぐ行動を起こし、増加する消費者の需要と新たなモバイルサービスの開発に長期的に対応できるように、調和がとれた既存のモバイル向け周波数帯を完全に解放して、モバイル向けにより多くの帯域を割り当てなければ、実現することができません。今から12カ月後に、世界無線通信会議(WRC-15)でモバイルインターネットの将来を左右する極めて重要な条約交渉4が行なわれるため、それに先立ち本報告書の調査結果を本日、グローバル・モバイル・ブロードバンド・フォーラム3で発表しました。

ファーウェイで無線ネットワーク部門担当プレジデントを務めるDavid Wang氏は、次のように述べています。「この新報告書が強調しているように、アジア太平洋と世界各国の規制当局は、約束されている浸透率や社会・経済的恩恵を実現するために、さらなる周波数帯をモバイル向けに割り当てつつ、国境付近での干渉を回避する急務に直面しています。そうすることで、当地域の通信事業者は次世代モバイル技術の導入に必要な投資を行い、政府のブロードバンド利用に関する目標をサポートできるので、企業と社会の両方に恩恵をもたらすことができます。」

本報告書の結果は、モバイル向け周波数帯が600~800MHz6で世界的に不足することを予測したGSMAの周波数帯推定モデル5によって、さらに裏付けられています。GSMAのモデルは、特にアジア太平洋地域では、予測されているモバイルトラフィックの将来的な増加や、計画されている技術の進展に対応するための周波数帯が不十分であるとしています。

この最新報告書は、中国で3Gおよび4Gネットワークを利用するモバイルデータ加入者が予想を上回るペースで増加し、2019年には中国のモバイルネットワークで年間約1万5000ペタバイトのデータが伝送される見通しであることを示しています。これは、アジア太平洋全域で予想されているトラフィック全体の約25パーセントに相当し、現在から2019年まで年平均成長率が55パーセントを越えることを意味しています。

本報告書は多数のサードパーティーの推計を基に、ブロードバンド接続件数が10パーセント・ポイント増加すると、GDPが0.26~0.92パーセント増え、ブロードバンド接続件数が1000件増えるたびに、新たな雇用が33件生み出されることを明らかにしています。

報告書から、以下のことも明らかになりました。

モバイル機器を利用してインターネットにアクセスする消費者が増えているため、アジア太平洋では2020年までにモバイルブロードバンド(3Gと4G)の接続件数が30億件に達し7、年間5万ペタバイト以上のデータが消費される見通しです。通信事業者が最新のモバイル技術を導入できるように、十分な帯域幅と周波数帯を確保する必要があります。 この地域の通信事業者はLTE-Advancedの導入向けに、多周波数帯の商業利用を率先して行なっています。通信事業者は地域で4Gのリーダーシップを維持するために、今後ますます複数の帯域幅で周波数帯が必要になります(20MHzの搬送波を5つ束ねるのが一般的)。 映像ストリーミング、位置情報ベースのアプリ、モノのインターネットなどの新しいサービスはすべて、現在のモバイルネットワークによって支えられています。将来的な成長を実現するには、ネットワークがさまざまなトラフィック負荷や多様なデバイスからの接続に対応できるようにする必要があります。 通信事業者は市場ニーズに対応するために、既存の周波数帯の利用方法を根本から変えています。これには周波数の再配分(リファーミング)が含まれ、革新技術を利用して周波数帯の利用をますます効率的かつ柔軟に行なっています。2G周波数帯を3G向けに再配分した結果、アジア太平洋ではUMTS900対応携帯電話が速やかに普及しました。そうした例の1つに、900MHz周波数帯を再配分したハチソンの香港のネットワークがあり、ファーウェイの単独無線アクセスネットワーク(RAN)インフラを使用して、UMTS900を提供しています。 各国の規制当局や政策立案者が、モバイル向けに新たな周波数帯を解放する場合、既存サービスをより狭い帯域幅に集中させたり、さまざまな選択肢を利用したりできます。最終的には、新たなモバイル用途向けに異なる周波数帯を利用するメリットと、既存のユーザーのニーズに応えるための代替的な選択肢のコストを比較して、選択する必要があります。 GSMAの規制関連担当最高責任者を務めるトム・フィリップスは、次のように述べています。「来月ジュネーブで開催されるWRC-15での交渉は、アジア太平洋地域のリーダーが次世代のモバイルネットワークやモバイルサービスを支持できる絶好の機会を提供します。私たちは、政府が明確かつ強固な姿勢で、モバイル向けにはるかに多くの周波数帯を確保するよう、強く呼び掛けます。それにより、自国でデジタル経済の将来的な成長を促進できるほか、デジタルサービスを広く利用可能にすることで国民の暮らしを改善し、ひいては国民の社会参加をさらに前進できるからです。」

報告書はこちらをご覧ください:www.gsma.com/spectrum/today-tomorrow-and-the-future-managing-data-demand-in-asia-pacific

-以上-

編集者への注記:

1 経済的恩恵は、本報告書の調査対象となった国々、すなわちオーストラリア・中国・香港・インド・シンガポール・韓国で、モバイルブロードバンドを含むあらゆる種類のブロードバンド接続が増加した場合に予測される効果を基にしています。報告書は、恩恵の大部分がモバイルブロードバンドによって生み出されると予測しています。その影響は、十分な周波数帯が利用可能になり、その市場で達成し得る最高の速度と最大のカバー範囲を備えるモバイルネットワークが導入されることで、最大化されます。予測されているこうした影響の程度は、GSMAがモバイルブロードバンドサービスの影響について発行したその他の調査結果と、概ね一致しています。

2 ファーウェイはこの報告書のナレッジパートナーとして、同社の世界市場の分析情報、研究開発とエンジニアリングのチーム、顧客ネットワークから集約したネットワークデータを、当社が直接利用できるようにしました。

3詳細情報については、こちらをご覧ください:http://www.huawei.com/minisite/mbb-forum2014/index.html

4 WRC-15に関する詳しい情報については、こちらをご覧ください:http://www.itu.int/en/ITU-R/conferences/wrc/2015/Pages/default.aspx

5 Coleago Consultingが作成

6 GSMAは、将来モバイルブロードバンドサービスが利用するのに適した周波数帯として、UHFの700MHz以下(470~694/8MHz)、Lバンド(1350~1400MHz、1427~1518MHz)、2.7~2.9GHz、Cバンド(3.4~3.8GHz、3.8~4.2GHz)を挙げています。本報告書では、これらの帯域幅の現在の用途について、アジア太平洋の一部の国々を評価し、帯域幅内における割り当ては概ね似ているとしていますが、実際の用途や利用範囲はさまざまです。

7 出典:GSMAインテリジェンス(www.gsmaintelligence.com

ファーウェイについて

ファーウェイは情報通信技術(ICT)ソリューションを提供する世界一流企業です。顧客重視の革新と強力なパートナーシップに対する専心によって、ファーウェイは通信ネットワーク、デバイス、クラウドコンピューティングでエンドツーエンドの優位性を確立してきました。ファーウェイは、競争力のあるソリューションとサービスの提供により、通信事業者、企業、消費者にとっての最大価値を創出すべく、真剣に取り組んでいます。当社の製品とソリューションは140カ国以上に展開され、その利用者は世界人口の3分の1以上に達しています。詳しい情報については、ファーウェイのウェブサイト、www.huawei.comをご覧ください。

GSMAについて

GSMAは世界中のモバイル通信事業者を代表する団体です。GSMAは220カ国以上にわたり、モバイル事業約800社、携帯電話機および端末メーカー、ソフトウエア企業、機器プロバイダー、インターネット企業のほか、金融サービス、ヘルスケア、メディア、運輸、公益などの業界の組織など、広範囲なモバイル・エコシステムを構成する250社を結集しています。GSMAはモバイル・ワールド・コングレスやモバイル・アジア・エキスポといった業界を主導するイベントの開催も行っています。

詳細情報については、GSMAのウェブサイトwww.gsma.comをご覧ください。GSMAをツイッターでフォローしてください:@GSMA

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