〈監修・河野俊一氏にきく-2〉「〈教わる姿勢〉を整えるのが成長の近道。それは書字の練習から」
配信日時: 2021-12-08 09:00:00
さいたま市の特定非営利活動法人「Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム」(https://www.education-in-ourselves.org)が12月6日に発売する学習ドリル『[力をひきだす、学びかたドリル]❶ 「書く」からはじめる せん、すうじ・かず』。
書字が苦手な子どもへ教える際のポイントと具体的対応をわかりやすくまとめたこの学習ドリルの特長を、監修者の河野俊一氏(エルベテーク代表)にききました。
書字についてのメッセージとは?
Q このドリルの特長は?
A 親や指導者が子どもに書字を教える際に何をどう教えたらいいのか、困っていらっしゃるのではないでしょうか。このドリルでは、気をつけるべきポイントとその具体的対応の仕方をわかりやすく写真などを使ってまとめています。大人は教えやすく、子どもは学びやすくなってほしいと考え、「学びかたドリル」というタイトルをつけました。
Q 学習ドリルに取り組むにあたって気をつけることは?
A 私たちの教室では「応じる姿勢」「受け入れる姿勢」を重視しています。この「応じる姿勢」「受け入れる姿勢」が整うからこそ、子どもたちは家で学習する習慣を身につけ、手順やルールを知る。そして、より多くのことを学び知りたいと積極的になる……。そんな事実を、私自身、たくさん学んできました。それが、学び方の核心だと痛感しています。
Q 学習を始める子どもへのアドバイスは?
A とにかく、幼い段階から正しいことを教わってほしいということです。ですから、細かい指摘のように思われるかもしれませんが、椅子の座り方、鉛筆の持ち方、筆箱など学習道具の置き方、文字の書き方、つまり、字形を整え、筆順を守るといったことですね、そして返事や報告などの話し方・聞き方の基本をしっかり学んでほしいと願っています。
この学習ドリルの中にも、親がどのように教えればいいのか、子どもはどのように学べばいいのかについて、そのポイントを言葉と写真とイラストで説明しています。そのまままねてもらうのが一番良いのではないでしょうか。結局、そうして培った力と習慣が社会生活を送るときに大いに役立つことを将来、本人自身が気づくことになると思います。
Q このドリルによって得られるものは?
A 子どもが学習の手応えを感じれば、周りからあれこれ言われなくても積極的に学び始めるようになります。そして、親もそうした子どもの様子に子育ての手応えを感じるようになるのではないかと思います。手応えが生まれ、見通しが立つ。学習の積み重ねによって子育ての好循環が生まれると確信します。
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『[力をひきだす、学びかたドリル]❶ 「書く」からはじめる せん、すうじ・かず』の特徴
■「子どもに教えるのが難しい……」「どう教えたらいいのか、わからない」「親の言うことを聞こうとしない」「苦手なことはやろうとしない」「極端に字が汚い」……。そんな親や大人の悩みに応える“学びの原点ドリル”。
■ドリル学習を通して、まず、ルール・手順を守る姿勢(学習に向かう姿勢、鉛筆の持ち方、字形の整え方、消しゴムの使い方、挨拶・返事の仕方など)をしっかり身につけるから、子どもは本当の学び方を知り、次第に変わり、力を伸ばしていく! 大切なことは、学習の「はじめ」にあります。
■大人は「教え上手」になる! 大人の「教え上手」とは?……〈子どもの目を見て伝える〉〈適切なタイミングで注意し、ほめる〉〈大切なポイントが明確〉!
■子どもは「学び上手になる」! 子どもの「学び上手」とは?……〈「応じる姿勢」が整い、素直に取り組む〉〈「どうすればいいか」がわかり、意欲的になる〉〈「物事にはルールや手順があること」を知り、良い親子関係、落ち着いた生活態度
■(本書2ページより)「ルール・決まり、手順を理解し、大切な「受け入れる姿勢」「教わる姿勢」を身につけ、自分の気持ちと行動をコントロールできるようになることをめざします。そして、最初から正しいやり方を知り手順を身につけることによって成長の土台がつくられ、自信や見通しをもてるようになるのではないでしょうか」
■対象: 保護者と子ども(1歳〜小学生)、教育・保育・福祉・療育関係者など
■[力をひきだす、学びかたドリル]は全4巻
第2巻『「書く」からはじめる 10までのたしざん・ひきざん』
第3巻『「書く」からはじめる くりあがり・くりさがり』
第4巻『「書く」からはじめる たしざん・ひきざん、時計」』……順次刊行予定
【主な特徴】
◎「大切なことは、学び方」の視点で編集・制作
◎〈線〉の練習からスタートし、スムーズなステップ・アップ → しっかり見る、丁寧に書く姿勢から数の練習へ向かえる
◎「対面で学習する」ための具体的アドバイス → 親・大人と子が教え学び合える
◎親・大人が学習の手本を示し、サポートしながら学習を導けるよう、大切なポイント・心構えを写真とイラストでアドバイス → 目的・目標をしっかり共有できる
◎指導実績に基づくノウハウ・工夫がいっぱい
【目次】
こうして誕生しました……P.2
ドリルの目的……P.4
練習に向かう3つの準備……P.5
使い方ガイド……P.8
せん(たてのせん、よこのせん、ななめのせん、角のあるせん)……P.9〜32
すうじ・かず(数字1〜4、数字6〜10、数かぞえ、確認テストなど)……P.33〜86
すうじ・かずのまとめ……P.87〜90
【体裁】 A4判 カラー 92ページ 定価1,100円(本体価格1,000円+税10%)
【発行】 12月6日発売 全国の書店、オンライン書店で販売
監修: 河野俊一[エルベテーク代表/医療法人エルベ理事]
【プロフィール】1996年、民間の教育機関エルベテーク設立。発達の遅れと課題をもつ子どものためのコースも開設し、現在に至る(川口/大阪/アメリカ)。
著書に『発達障害の「教える難しさ」を乗り越える』『自閉症児の学ぶ力をひきだす』(いずれも日本評論社)、『誤解だらけの「発達障害」』『子どもの困った!行動がみるみる直るゴールデンルール』(いずれも新潮社)など。2017年11月〜2018年1月、『教育新聞』(教育新聞社)にコラム(10回)を連載。講演会、研修会での講師多数。
編集・制作: 特定非営利活動法人 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム[さいたま市の特定非営利活動法人(2017年設立)。「子どもの教育と医療」を主なテーマとして活動中]
●エルベテークの指導法(エルベメソッド)……「まずしっかり見る、聞く姿勢を育てることが最優先」「関心のない物事に対しても注意を向けることができる姿勢づくり」など12項の具体的な教育方針と指導目標を掲げ、学習を通して子どもの成長をめざす指導法。特徴は、「発達上の遅れを抱える子どももそうでない子どもも、身につけさせたい力は同じである。そして、その接し方・教え方、指導の仕方も原則は同じである」という考え方と、25年間の豊富な事例・実績に基づく実践。
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