国立清華大学(台湾)と 「マイクロ流体デバイスプラント」に関する共同研究開発を開始

プレスリリース発表元企業:株式会社ダイセル

配信日時: 2021-10-28 11:00:00

サステナブルプロセスの実現に向け、 究極の生産効率を追求した量産技術の社会実装を目指す



株式会社ダイセル(本社:大阪市北区、代表取締役社長:小河義美、以下ダイセル)と国立清華大学(本部:台湾新竹市、学長:賀陳弘(Hong Hocheng)、以下NTHU)は、「ダイセル・国立清華大学リサーチセンター」を設立し、「マイクロ流体デバイスプラント」に関する 共同研究開発を始めました。

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マイクロ流体デバイスプラント 実験装置イメージ

ダイセルは、第四次長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」とともに「サステナブル経営方針」を策定し、人々に幸せを提供する価値ある製品、人や地球にやさしい方法で生産する技術を開発、発展させることで、循環型社会の構築に貢献することを目指しています。これまでダイセルは生産革新、プロセス革新を通じて省エネルギー化を実現してまいりましたが、循環型社会の構築、カーボンニュートラルの実現に向けてのさらなる取り組みとして、究極の生産効率を追求した「マイクロ流体デバイスプラント(詳細、後述)」を社会実装するために必要な生産技術および量産化技術に関して、北森武彦NTHU玉山榮譽教授 兼 東京大学名誉教授を研究主幹として、NTHUと共同で研究開発を進めることで合意いたしました。

NTHUはナノテクノロジー関連の研究において台湾トップクラスの大学として知られており、台湾新竹サイエンスパークに隣接しています。同学はTSMCなどの台湾企業との産学連携にも積極的に取り組んでおり、今回のリサーチセンター設立は同学において9番目、日本企業との産学連携では初めての案件となります。

同学キャンパス内にリサーチセンターを設立し、国際産学連携研究開発拠点とすることで、ダイセルが2020年4月から東京大学社会連携講座「マイクロ流体化学プロセス工学研究部門(研究責任者:北森武彦教授)」で研究開発に取り組んでいるマイクロ流体デバイス(詳細、後述)技術を、化学品生産プロセスに応用した「マイクロ流体デバイスプラント」の社会実装の早期実現を目指します。


■マイクロ流体デバイス
基板(チップ)上に数百μmの流路を設け、流路内で混合、反応、精製などの化学操作をマイクロスケールで行うための装置。主に研究領域において用いられています。
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画像:マイクロ化学技研株式会社 提供

■マイクロ流体デバイスプラント
マイクロ流体デバイスプラントは、1万枚以上のマイクロ流体デバイスを超並列化することにより、研究領域で確立された製法のまま大量生産することができ、年間数十トン以上の生産を可能とします。同時に、省スペース・省エネルギー・省資源かつ必要なものを必要な量だけ生産できるプラントでもあり、その社会実装の実現は、ダイセルのみならず産業界全体が目指しているサステナブルな次世代生産プラントの実現に繋がります。


ダイセルおよびNTHUは、今後グローバルにさらなる産官学連携を広げ、サステナブルな社会の構築、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

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