ウニ畜養事業を通じたENEOSとのブルーカーボン事業推進に向けた協業について

プレスリリース発表元企業:ウニノミクス株式会社

配信日時: 2021-03-30 13:30:11



 ENEOSホールディングス株式会社(社長:大田 勝幸 以下、「ENEOS」) と、環境問題解決の手段として国内外でウニ畜養事業を展開するオランダUrchinomics BV(社長:武田ブライアン剛 以下、「ウニノミクス社」)」は、藻場再生を通じたブルーカーボンの推進事業において協業しますので、お知らせいたします。これにあたり、ENEOSの100%小会社であるENEOSイノベーション・パートナーズ合同会社(社長:矢崎 靖典)とウニノミクス社との間で出資契約を締結いたしました。

 近年、増えすぎたウニによる海藻の食害を原因として、海洋の浅瀬における砂漠化である「磯焼け」が進行しているうえ、これらのウニは飢餓状態で身入りがないため、捕食者からも人間からも価値がなく放置されている状況です。浅瀬の藻類は小魚などを育む海洋生態系の基礎となっているとともに、膨大なCO2吸収も担っていることから、世界各地でその対策が急務となっています。浅瀬の藻場には、海に吸収された大気中のCO2が海底や水中生物などに、いわゆる「ブルーカーボン」として貯留されることから、高効率なCO2の吸収・固定に貢献すると注目されています。従って、藻場の再生は低炭素社会へ寄与するものと期待されています。

 両社の協業では、ウニノミクス社が確立した磯焼け状態の海で採取したウニを効率的に畜養する循環型ビジネスモデルにより、藻場の回復・造成を行い、ブルーカーボンによるCO2削減を目指します。なお4月より商業生産を開始する株式会社大分ウニファームに続き、日本全国ならびに海外においても、商業生産拠点を順次展開いたします。

 また、ENEOSは、海洋との親和性の高い洋上風力発電などすでに展開している事業へもブルーカーボン推進事業によって蓄積した知見を活用し、今後も多様なビジネスパートナーとサステナブルな海洋開発に寄与していくことを目指します。さらに、藻場の再生によって創出されるCO2削減量をENEOSが行う「ENEOS環境価値エコシステム」※においても活用し、さらなる環境価値・低炭素事業の創出・育成につなげてまいります。

 両社は、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標8「働きがいも経済成長も」、目標12「つくる責任つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の達成につながる本協業を通じて、低炭素・循環型社会への貢献を加速してまいります。
※ENEOSホールディングス株式会社 ニュースリリース (2021年3月18日)
「CO2排出量削減事業の推進に向けた環境価値取引事業の協業について」にて公表

以 上

<参考>
1.ウニの畜養を通じた藻場再生のエコシステム概念図
[画像1: https://prtimes.jp/i/60441/5/resize/d60441-5-239935-3.png ]

2.参考画像

[画像2: https://prtimes.jp/i/60441/5/resize/d60441-5-146228-4.png ]

左:畜養前の磯焼けしたウニ 右:2カ月程度畜養したウニ

3.各社概要
(1)ENEOSホールディングス株式会社
[画像3: https://prtimes.jp/i/60441/5/resize/d60441-5-594597-2.png ]

(2)ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社

[画像4: https://prtimes.jp/i/60441/5/resize/d60441-5-116438-1.png ]

 ENEOSは、グループ長期ビジョンにおいて「低炭素・循環型社会への貢献」を掲げるとともに、革新的事業を通じたこれまでにない価値を創造するサービスの構築を目指しています。
 再生可能エネルギー事業やCO2フリー水素サプライチェーン構築などを進め、2040年のカーボンニュートラル実現に向けた取組みを加速させています。


(3)Urchinomics BV概要

[画像5: https://prtimes.jp/i/60441/5/resize/d60441-5-509752-0.png ]

 ウニノミクス社は、ノルウェー水産研究所の技術を基に日本国内、ノルウェー、カナダ、米国における複数拠点での実証実験を行い、磯焼け状態の海で採取した市場価値のないウニを2カ月程度で食用に適した身入りと品質のウニに畜養する効率的な技術を確立しております。また同技術を用いることにより天然ウニの旬に限らず年間を通して安定的に高品質のウニを生産出荷可能にしています。さらに、餌には持続可能な方法で収穫された食用昆布の端材を主原料に用いることでウニ本来の味を引き立て、ホルモン剤、抗生物質、保存料などを一切使用しない人と環境に配慮した安全な専用飼料を使用しています。商業生産拠点の拡大にあたっては、地域ごとに合弁事業を設立した生産に向け、国内外の磯焼け地域において水産関係者などの事業者と事業化検討を進めます。


4.問い合わせ先
(1) ENEOSホールディングス株式会社
広報部広報グループ
電話:03-6257-7150
e-mail:pr@eneos.com

(2) Urchinomics BV
担当: 山本 雄万(Urchinomics BV日本法人 ウニノミクス株式会社)
e-mail: yy@urchinomics.com 
https://www.uninomics.co.jp/

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