ヴィス Research Memo(7):2027年3月期は、売上高が2ケタ増収、営業利益も増益を見込む

2026年5月29日 17:07

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記事提供元:フィスコ

*17:07JST ヴィス Research Memo(7):2027年3月期は、売上高が2ケタ増収、営業利益も増益を見込む
■今後の見通し

● 2027年3月期の業績見通し
ヴィス<5071>の2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比11.6%増の18,397百万円、営業利益で同0.5%増の1,951百万円、経常利益で同0.7%増の1,938百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.5%減の1,239百万円を見込んでいる。2ケタ増収を見込む背景は、主に大規模案件の受注件数拡大の継続にある。前期実績を踏まえ、さらなる件数の積み上げを図る。引き続き、大企業や成長企業からの引き合いは増加しており、チェンジマネジメント領域における大企業対応力は向上している。利益面では、人的資本投資(採用費・賃金水準の向上)、M&A案件の組成活動など、成長投資の継続により営業利益を下押しするものの、営業増益を確保する見込みである。魅力的な成長機会には短期的な利益水準に捉われず積極投資する方針だが、営業利益率は10%以上を維持する見込みである。

■中長期の成長戦略

3つのフェーズで経営計画を推進。2031年3月期に売上高25,000百万円、営業利益2,500百万円を目指す

1. 長期ビジョン
同社では、長期ビジョンとして「未来の『はたらく』をリードし、だれもが自分らしく、はたらくことができる社会をつくる」を掲げ、3つのフェーズで経営計画を推進している。2025年3月期までの「VISION2023」を、「基盤構築フェーズ」と位置付け、財務目標を1年前倒しで達成した。2026年3月期から2028年3月期の「VISION2027」では「機会拡大フェーズ」へと移行した。長期目標である「VISION2030」を「成果獲得フェーズ」とし、最終年度となる2031年3月期の目標を、売上高25,000百万円、営業利益2,500百万円としている。


現 中期経営計画「VISION2027」では、2028年3月期に売上高20,056百万円、営業利益2,027百万円を目指す

2. 中期経営計画
現 中期経営計画「VISION2027」は、2026年3月期からの3ヶ年計画であり、最終年度の2028年3月期に売上高20,056百万円、営業利益2,027百万円の達成を目標としている。基本方針として、増収増益の継続、営業利益率10%以上の毎期維持、ROE14%以上の安定的な維持の3点を掲げている。資本配分(キャッシュアロケーション)については、3ヶ年累計の営業キャッシュ・フロー4,591百万円のうち9割以上を、成長投資(M&A最大4,000百万円に加え、人的資本投資やThe Place展開など)に配分する方針だ。ROEハードルレート14%以上を安定的に維持することで資本効率の向上を図る。

3. 成長戦略
(1) ブランディングの成長
ブランディングにおいては、「顧客の創出」と「安定受注」に取り組む。独自のコンセプトである「ワークデザイン」の認知を拡大し、競合他社との差別化を強化することで、ワークプレイスへの投資に積極的な成長企業や大企業へのアプローチを継続する。具体的なKPIとして、広告宣伝費の増額と連動させ、マーケティング活動によるリード獲得高を成長させる計画だ。受注率については、オフィス構築前のデータ分析を行う「プログラミング業務」を通じて顧客ニーズを正確に把握し、70%以上を目標としている。また、大規模案件に特化した専任チームの強化や、クリエイティブとオペレーションの分離による業務最適化を推進し、生産性と顧客体験価値の双方の向上を図る。

(2) データソリューション・プレイスソリューションの成長
データソリューション及びプレイスソリューションの両領域では、DXツールの活用と多様な働く場の提供により、ストック型収益の拡大と高付加価値化を図る。データソリューションにおいては、自社開発のDXツール「WDP」の利用を拡大させる。単発の調査にとどまらず、定期的なサーベイを通じて働き方の満足度を継続測定し、課題解決を伴走支援する「カスタマーサクセス」の体制を確立することで、顧客との長期的な関係性を構築する。プレイスソリューションでは、フレキシブルオフィス「The Place」を戦略的に展開する予定である。併せて、デベロッパーやビルオーナーとのネットワークを拡充し、ビル共用部の最適活用を通じたバリューアップ(資産価値向上)提案を加速する。

(3) パートナーシップ強化
事業領域の多角化と企業規模の拡大に向け、外部リソースを積極的に活用する方針である。経営理念に共感する企業との業務提携を強化し、オフィス構築の前後における継続的な支援サービスを拡充する。特にM&Aについては、中期経営計画の3年間で最大40億円の成長投資枠を設定している。ターゲットは、上流の人的資本・組織開発コンサルティングから、建築・デザイン、ICT・DX領域まで、「ワークデザイン」の拡大において高いシナジーが見込める事業とする。投資に際しては、1件当たり10~20億円規模を想定し、原則として自己資金により厳選した投資を行うことで、持続的な企業価値の向上を図る。ただし、CI・ビジョン・ミッション・バリュー構築を得意とする会社の獲得については規模を問わず、シナジーやノウハウ向上に資する案件の検討を進める方針だ。

(4) 経営基盤の強化
同社では、人材を「持続的成長の中核を担う最重要資源」と定義し、「人の成長=企業の成長」という考えの下、人的資本投資を加速させている。採用戦略においても独自の競争優位が存在する。従業員による紹介であるリファラル採用(大阪・名古屋・東京で年7~8回のリファラルパーティーを開催)を強化しているほか、アルムナイ(元従業員)サークルを組成し、理念でつながるネットワークを通じて長期的な人材確保を図っている。「メイド by ヴィス」へのこだわりを持ち、社内育成・文化継承を重視している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)《HN》

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