日本エム・ディ・エム、27年3月期は減益予想も下期回復基調、製品供給体制強化と内製化推進が牽引

2026年5月11日 07:48

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  日本エム・ディ・エム<7600>(東証プライム)は5月8日に26年3月期連結業績を発表した。減収、営業・経常減益(当期純利益は特別損失が減少して黒字転換)だった。売上面は外部に製造委託している米国の人工膝関節再置換製品の納期遅延に伴う供給制約などが影響し、利益面では米国相互関税影響による調達コストの上昇、供給優先対応に伴う労務費等の製造間接費の増加、日米双方での賃上げによる人件費増加なども影響した。そして27年3月期は製品供給体制の強化により売上高の回復を図るが、各利益は人件費の増加や為替変動の影響などにより減益予想としている。ただし下期偏重の計画であり、積極的な事業展開で下期回復基調だろう。株価は動意づいて急伸する場面があったが、その後は買いが続かず安値圏に回帰の形となった。しかし高配当利回りや1倍割れの低PBRも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。

■26年3月期営業・経常減益、27年3月期減益予想だが下期回復基調

 26年3月期の連結業績は売上高が前期比4.8%減の239億17百万円、営業利益が63.1%減の5億74百万円、経常利益が64.1%減の5億34百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が2億63百万円(前期は4億61百万円の損失)だった。配当は前期比2円増配の17円(期末一括)とした。連続増配で配当性向は157.4%となる。

 減収、営業・経常減益(当期純利益は特別損失が減少して黒字転換)だった。売上面は外部に製造委託している米国の人工膝関節再置換製品の納期遅延に伴う供給制約などが影響し、利益面では米国相互関税影響による調達コストの上昇、供給優先対応に伴う労務費等の製造間接費の増加、日米双方での賃上げによる人件費増加なども影響した。なお特別損失では前期計上の和解関連費用15億55百万円が一巡した。

 セグメント別(セグメント間取引・全社費用等調整前)に見ると、日本は売上高が3.8%減の131億09百万円で営業利益が9.6%減の7億17百万円、米国は売上高が0.6%減の154億12百万円で営業利益が84百万円の損失(前期は5億90百万円)だった。なお米国の外部顧客向け売上高は米ドルベースで4.9%減の71百万米ドル、円換算後で5.9%減の108億07百万円だった。米国売上の為替換算レートは1米ドル=150円98銭(前期は1米ドル=152円50銭)だった。

 製品別売上高(セグメント間取引相殺消去後、日本は販売促進費控除前、米国は円換算後)は、人工関節は日本が人工膝関節置換術の獲得症例数減少などで6.4%減の49億04百万円、米国が人工膝関節再置換製品の供給制約の影響で5.9%減の107億74百万円、骨接合材料(日本)は製品ポートフォリオ見直しに伴う販売中止予定製品の影響などで4.5%減の44億44百万円、脊椎固定器具(日本と米国の合計)は「KMC Kyphoplastyシステム」が2桁成長した一方でPedicle Screw等の獲得症例数減少により1.4%減の35億25百万円だった。全体の自社製品売上比率は1.5ポイント低下して79.2%となった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高59億20百万円で営業利益1億50百万円、第2四半期は売上高56億90百万円で営業利益58百万円、第3四半期は売上高63億18百万円で営業利益3億10百万円、第4四半期は売上高59億89百万円で営業利益56百万円だった。

 27年3月期の連結業績予想は売上高が前期比6.1%増の253億70百万円、営業利益が25.1%減の4億30百万円、経常利益が73.8%減の1億40百万円、親会社株主帰属当期純利益が77.2%減の60百万円としている。配当予想は前期と同額の17円(期末一括)としている。予想配当性向は746.5%となる。

 製品供給体制の強化により売上高の回復を図るが、各利益は人件費の増加や為替変動の影響などにより減益予想としている。重点施策として高齢化社会に対応した新製品の継続的導入、米国における製品供給体制および製造原価上昇への対応(内製化推進による製造コスト低減、サプライヤー複社化による調達コストおよび供給リスクの低減、アジア・欧州地域の活用による最適調達の推進、自社製品比率の向上による利益率改善)などにより収益改善を推進する。

 なお半期別に見ると、上期は売上高が116億70百万円で営業利益が2億60百万円の損失だが、下期は売上高が137億円で営業利益が6億90百万円の計画としている。通期ベースでは減益だが、下期偏重の計画であり、積極的な事業展開で下期回復基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は動意づいて急伸する場面があったが、その後は買いが続かず安値圏に回帰の形となった。しかし高配当利回りや1倍割れの低PBRも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。5月8日の終値は530円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS2円28銭で算出)は約232倍、今期予想配当利回り(会社予想の17円で算出)は約3.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS963円82銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約140億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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