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日精鉱 Research Memo(7):安定的な配当姿勢を堅持し、持続的成長と還元のバランスを追求
*12:07JST 日精鉱 Research Memo(7):安定的な配当姿勢を堅持し、持続的成長と還元のバランスを追求
■株主還元策
● 収益変動にかかわらず3年平均の配当性向30%以上を目標
日本精鉱<5729>の株主還元方針は、安定配当を基本としつつ資本効率を重視したバランス型である
同社は「業績に左右されない安定した配当を継続的に行う」ことを最優先とし、連結配当性向の目安を30%に設定している。資本コストを上回る収益性を確保しながら、成長投資と株主還元を両立させる姿勢を明確にしている。配当政策は業績連動型ではあるが、アンチモン相場など市況要因による変動を緩和し、安定的な株主還元を維持することを重視している。
前中期経営計画期間の配当性向は平均38.8%であり、年度別では2023年3月期60.8%、2024年3月期38.9%、2025年3月期16.6%と推移した。1株当たり配当金は120.0円、80.0円、160.0円で平均120円となっている。この実績からも、収益変動局面においても一定の水準を維持する方針が確認できる。また、過去20年以上無配はないという実績からも株主への安定的な還元姿勢が見て取れる。
また、中期経営戦略では配当政策に加え、自己株式取得による株主価値向上の検討を明記している。自己株式の活用は、資本効率向上及びROE改善を目的とした柔軟な資本戦略の一環として位置づけられており、成長投資・内部留保・株主還元の最適バランスを意識した経営方針と整合している。
総じて、同社の株主還元は“安定性”と“資本効率”の両立を志向するものである。配当方針はボラタイルな資源価格に左右されない平準化設計が特徴であり、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得による資本効率の向上を組み合わせた戦略的アプローチを採用している点が評価できる。今後は、利益成長との整合性を保ちながら、ROE目標(10%以上)達成に向けた還元施策の実効性が焦点となろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)《HN》
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