関連記事
FOMCの結果待ちで方向感定まらず【クロージング】
*16:34JST FOMCの結果待ちで方向感定まらず【クロージング】
9日の日経平均は小幅続伸。73.16円高の50655.10円(出来高概算20億4000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でSOX指数が1%超上昇したことなどから東エレク<8035>やアドバンテス<6857>などの半導体関連株の一角が堅調に推移し続伸スタート。円相場が1ドル=156円台へと円安が進んだことも投資家心理を上向かせる要因につながったようだ。ただ、前場中盤に向けては利食い売りが増え、50417.11円とマイナスに転じる場面もあった。後場に入ると高い値がさ株の一角が上げ幅を広げ、50793.69円まで上昇。もっとも、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなかで、前日の終値を挟んでもみ合う展開が続いた。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が970を超え、全体の6割を占めた。セクター別では、ゴム製品、海運、医薬品、機械など14業種が上昇。一方、その他製品、不動産、パルプ紙、水産農林など19業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、レーザーテック<6920>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、任天堂<7974>、コナミG<9766>が軟調だった。
トランプ米大統領が8日、米エヌビディア製の人工知能(AI)半導体について、中国への輸出を許可する方針を表明したことを受け、時間外取引でエヌビディア株が2%超上昇したため、東京市場でも半導体関連などに投資資金が向かった。一方、日米で長期金利が上昇傾向にあることから、利ざや改善期待の後退から金融株に値を消す銘柄が増えたほか、金利負担増が警戒され不動産株にも下落するものが目立った。
12月のFOMCで0.25%の利下げは織り込み済みなものの、FOMCメンバーによる政策金利水準の分布図(ドットチャート)がどのような結果となるのか確認したい投資家が多く、様子見姿勢の強い展開が続くだろう。一方、昨夜、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生し、経済活動の停滞による景気への悪影響が警戒されたが、今のところサプライチェーンに大きな被害が出ているような報道はなく、株式市場への影響は軽微にとどまっているようだ。《CS》
スポンサードリンク

