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新興市場見通し:パーソナルトレーニングジム運営のフィットクルーが上場
*14:24JST 新興市場見通し:パーソナルトレーニングジム運営のフィットクルーが上場
■利上げ観測の影響が響く
今週の新興市場は下落。同時期の騰落率は、日経平均が+0.47%だったのに対して、グロース市場指数は-4.74%、グロース市場250指数は-4.57%。日銀の12月利上げ観測が強まり、週前半に波乱の展開となった影響が響いた。グロース250指数は年初来安値を更新。時価総額が大きい銘柄で構成されているグロース市場コア指数は、週間ベースで-3.64%だった。
時価総額上位銘柄では、MTG<7806>の週間上昇率が8%を超えた。SMBC日興証券が業績予想を上方修正し、目標株価を引き上げたことが材料視されたようだ。衣料品専門のインショップを出店し、1000円前後のフリースなどを揃えるとの報道が手掛かりとなり、トライアルホールディングス<141A>は同3%超上昇した。一方、サンバイオ<4592>の下落率が20%を超えた。3日まで4営業日続落し、一時4月上旬以来の1600円を割り込んでいる。
その他、visumo<303A>が週間で40%超の上昇。キャラクターグッズや推し活ショップを運営するエルソニックが「visumo social」を導入するなど主力サービスの事業進捗が材料視されたようだ。アライドアーキテクツ<6081>は同32%の上昇となった。ウイスキーブランド「バスカー」が同社のプラットフォームを活用したとの発表を好感された。一方で、免疫生物研究所<4570>の下落率は55%を超えた。抗エイズウイルス(HIV)抗体と製造方法について米国で特許を取得したことを手掛かりに直近2週間で株価が5倍超に急騰する中、週初につけた3820円を高値に連日でストップ安をつけた。
今週のIPOは、BRANU<460A>が1日に東証グロースへ上場し、公開価格(980円)を68.9%上回る1655円で初値を付けた。同日につけた1738円をピークに軟化し、5日には1165円まで売られている。5日に同じく東証グロースへ上場したFUNDINNO<462A>の初値は、公開価格(620円)を42.4%上回る883円となり、その後939円まで買われる場面もみられた。
■「フィジカルAI」関連銘柄への物色強まるか
来週の新興市場は、「フィジカルAI」に関連した銘柄への物色が一段と強まるかが注目されそうだ。今週は、エヌビディア<NVDA>との提携を発表したファナック<6954>がフィジカルAIを推進するとの発表を発端に、ロボット株への物色が広がりをみせた。また、電子部品や半導体などの日本企業が連携し、ヒューマノイドの量産に乗り出すとの日経報道も支援材料になった。主力大型株が中心になりつつも、中小型株においても値幅取り狙いの資金が集中しやすく、生成AI、AIデータセンターに次ぐAI関連の材料として期待が高まりそうである。フィジカルAI関連として動意をみせているCYBERDYNE<7779>や豆蔵<202A>のほか、STG<5858>、ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>、ソラコム<147A>、ビーマップ<4316>、Kudan<4425>などの動向が関連の一角として注目されそうだ。
来週のIPOは、12日に女性専用のパーソナルトレーニングジム「UNDEUX SUPERBODY」などを運営するフィットクルー<469A>(公開価格2200円)が東証グロース市場に上場する予定。公開規模は7.7億円~8.5億円と軽量感のある大きさ。公開価格の1.5倍以上でロックアップ解除となるベンチャーキャピタル保有株式は23万8587株(上場時発行済株式総数の22.2%)とやや多めである。《FA》
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