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ANA欠航の原因となった太陽フレアの脅威!? 注目銘柄や産業は?
●ANA国内線欠航の原因は太陽フレア?
ANA(全日空)は11月29日~30日に欧州エアバス機整備のため、国内便合計101便が欠航し、約1万3700人に影響を及ぼした。
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太陽フレア発生に関連するソフトウェア変更に伴う整備で、12月1日からは通常運航している。
エアバスは声明で、強い太陽放射が飛行制御に不可欠なデータを破損させる可能性があることが判明したと説明。
今後も太陽フレアによる影響はあるのだろうか?
●太陽フレアとは?2025年問題も?
太陽フレアとは、太陽表面の黒点周辺で発生する爆発現象だ。太陽フレアが到達して起きる現象の一つが、オーロラである。
しかし爆発によってX線や電磁波が発生し、通信障害やGPSの精度低下、人工衛星の不具合などが発生する可能性がある。
太陽活動は11年周期で変動を繰り返すことが知られている。2025年は太陽活動が極大期に入っており、大規模な太陽フレアが起きることが指摘されていた。
1989年にカナダ・ケベック州で、太陽フレアによる磁気嵐により変電所が破損。約9時間の停電が起き、約600万人に影響が出た。
日本でも2003年に人工衛星「あすか」が太陽フレアによる磁気嵐で機能停止に陥ったことがあった。
インフラへの依存度が高まっている現在では、大規模な太陽フレアが起きると被害総額は数兆ドルにも上ると言われている。
●太陽フレア対策の企業は?
対策の一つとして、宇宙天気予報の活用がある。AIを駆使した宇宙天気の予測を行っている富士通や太陽フレアなど宇宙天気の情報を発信しているレスキューナウなどがある。
特定の空間や装置が電磁波の影響を受けないようにする電磁波シールドが、太陽フレアの影響を軽減することも期待されている。
2023年10月にマイクロ波化学と大日本印刷が共同で、高性能な透明導電フィルムの開発に成功している。
ENEOSホールディングスの子会社タツタ電線は、電磁波シールドフィルムなど機能性フィルム事業を展開している。
高市首相が掲げる17の戦略分野の「航空・宇宙」「防災」「情報・通信」にも当てはまり、成長性が期待される分野としても注目されるだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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