関連記事
森下仁丹は類まれなる好企業、だが中長期構え投資の背景が乏しいのは何故か
森下仁丹(4524、東証スタンダード市場)。四季報は特色欄で「代名詞の仁丹から整腸作用軸に健康サプリ、医薬品へ展開。シームレスカプエル技術に特長」と伝え、業績欄は見出しで【堅調】としている。材料欄は【大腸送達】の見出しで「炭酸脂肪酸」「ビフィズス菌50億」「オリゴとセンイ」の腸活サプリ「腸テクシリーズ」を投入。胃などで溶けない独自技術、大腸送達カプセル技術に特徴と記している。
【こちらも】インターホン1位:アイホンが配信した「認知症予防レポート」に学んだ
四季報に「お見事」とエール?を送っても致し方ないが・・・、なかなか一企業をこう簡潔にはまとめられない。元四季報外部ライターとして正直、嬉しい限り。
確かに、収益は堅調・順調。前2025年3月期に至る3期間の収益推移は「18.8%増収、90.2%営業増益、12.5円増配40円配」「9.2%増収、25.8%増益、10円増配50円配」「2.9%増収、12.3%増益、5円増配55円配」。ちなみに24年3月期は前期の大幅増収増益を受け、期初予想は「1.2%増収、12.2%減益」。そして今3月期は「0.3%増収(128億円)、11.9%増益(9億円)、10円増配65円配当」計画。
森下仁丹の事業は「コンシューマー事業」と「ソリューション事業」で成り立っているが、後者に独特の特徴を覚える。カプセル技術の提供が、その最たるものだが商品のカプセル化をフォローしている。
本稿を記すにあたり2018年3月10日の財経:企業・産業欄「森下仁丹シームレスカプセル開発し」を読み返してみた。まさに「ドラマ」。読者諸氏にも改めて読み返して欲しい。森下仁丹は「商品のカプセル化」を標榜する企業・製品に、いつも間口を開けて待ち構えている。
またソリューション事業には「ローズヒップポリフェノールMJ」「サラシアエキスMJ」などがある。前者は「体脂肪を減らす機能を自社製品にプラスできる」機能性原料、後者は「糖の吸収を抑える機能を自社商品に加えること」が可能な機能性材料という次第だ。
注目に値する企業だ。が・・・。
株式投資の対象としてはどうか。本稿作成中の時価は、2100円台半ば。予想税引き後配当利回り2.4%余り。3月12日の2310円から4月7日の1950円まで値を消し、緩やかながらも戻り基調。自己資本比率:67.9%、財務安全。等々の範囲で捉えると、押し目買い姿勢での対応に「報われる」感は覚える。ただ過去9年半余の修正済み株価パフォーマンスなど、中長期構えで背中を押される背景には乏しいのも事実・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
スポンサードリンク
関連キーワード
