神鋼商事、田口金属と合弁会社設立検討の基本合意、リサイクル新会社の設立目指す

2025年6月13日 17:15

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■PCRスクラップ活用し、展伸材への再資源化に挑戦

 神鋼商事<8075>(東証プライム)は6月13日、田口金属株式会社と非鉄金属スクラップのリサイクル事業に関する合弁会社設立の検討について基本合意したと発表した。背景には「中期経営計画2026」で掲げたサステナビリティ施策の一環として、非鉄金属分野での資源循環の高度化と脱炭素社会の実現を目指している。

 従来、アルミニウムのリサイクルは低品質素材への用途に限られていたが、近年はカーボンニュートラル実現に向けて高品位スクラップの供給ニーズが高まっている。今回の取り組みでは、自動車や家電由来のPCRスクラップを再利用し、展伸材合金として再資源化する技術開発と事業化を進める。田口金属の長年のノウハウと神鋼商事の知見を融合させ、単独では難しい領域への進出を図る構えだ。

 新会社は2026年4月設立を予定し、関東エリアを想定した拠点の選定が進められている。神鋼商事が過半数出資を行う方針で、変化の激しい市場環境下での迅速な対応と将来的なレアメタル分野への展開も視野に入れている。なお、2026年3月期の業績への影響は軽微と見込まれている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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