19日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で反発、エネルギー関連に買い

2023年9月19日 18:00

印刷

記事提供元:フィスコ

*18:00JST 19日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で反発、エネルギー関連に買い
19日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比66.62ポイント(0.37%)高の17997.17ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.13ポイント(0.42%)高の6235.65ポイントとそろって反発した。売買代金は762億3180万香港ドルに縮小している(18日は845億560万香港ドル)。


自律反発狙いの買いが先行する流れ。ハンセン指数はこのところの下落基調で、約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいた。中国の景気支援スタンスや、米10年債利回りの上昇一服も支えとなっている。ただ、上値は限定的。米中の金利動向が気がかり材料となる中、指数は安く推移する場面もみられた。


中国では、中国人民銀行(中央銀行)があす20日(日本時間10時15分ごろ)、実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する予定。米国では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が20日午後(日本時間21日未明)に公表される。FOMCでは政策金利の据え置きが決定されるとの見方がコンセンサスだ。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688/HK)が5.6%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.1%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が2.9%高と上げが目立った。


セクター別では、天然ガスや石炭などエネルギー関連が高い。上記した新奥能源のほか、昆侖能源(135/HK)が7.0%、華潤燃気HD(1193/HK)が3.8%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.8%、中国神華能源(1088/HK)が2.6%、中国中煤能源(1898/HK)が2.5%ずつ上昇した。


海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。前記した東方海外のほか、太平洋航運集団(2343/HK)が2.5%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.3%高、中国国際海運集装箱(2039/HK)が1.8%高、勝獅貨櫃(716/HK)が1.7%高で引けた。


中国金融セクターも物色される。中国農業銀行(1288/HK)が3.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.9%高、中国建設銀行(939/HK)が1.6%高、中国人民財産保険(2328/HK)が3.7%高、中国人民保険集団(1339/HK)が2.5%高で引けた。


半面、自動車セクターは安い。浙江零ホウ科技(9863/HK)が4.6%、蔚来集団(9866/HK)が4.4%、理想汽車(2015/HK)が2.7%、長城汽車(2333/HK)が2.3%ずつ下落した。


一方、本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%安の3124.96ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、不動産株、素材株、軍事関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。金融株、運輸株、公益株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事