27日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で5日ぶり反発、不動産株に買い

2023年6月27日 16:46

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記事提供元:フィスコ

*16:46JST 27日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で5日ぶり反発、不動産株に買い
27日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比38.82ポイント(1.23%)高の3189.44ポイントと5日ぶりに反発した。


値ごろ感が着目される流れ。上海総合指数はこのところ急ピッチに下落し、足もとで今年1月4日以来、約5カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいた。中国景気の回復遅れが指摘される中、当局の経済対策に対する期待感も高まっている。前日までの軟調地合いを継いで小安くスタートした後、指数は程なくプラスに転じた。また、外国為替市場では、人民元安・米ドル高の動きが一服。資金流出の過度な警戒感も薄らいだ。市場からは、「中国人民銀行(中央銀行)は急ピッチな元の下落を臨んでいない」との声も聞かれている。中国の主要国有銀行が27日、オフショアのスポット市場で米ドル売りを行っているもよう――などと伝えられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)がストップ(10.0%)高、金地集団(600383/SH)が5.1%高、格力地産(600185/SH)が3.8%高、緑地HD(600606/SH)が3.7%高、保利地産(600048/SH)が3.1%高で取引を終えた。


ゼネコンや素材のインフラ建設関連株も高い。中国中鉄(601390/SH)が6.2%、中国交通建設(601800/SH)が5.8%、中国鉄建(601186/SH)が5.0%、中国アルミ(601600/SH)が3.4%、安徽海螺セメント(600585/SH)が3.1%、宝山鋼鉄(600019/SH)が2.2%ずつ上昇した。


石油・石炭株もしっかり。中国石油天然気(601857/SH)が3.6%高、中国石油化工(600028/SH)が2.5%高、陝西煤業(601225/SH)が1.7%高で引けた。金融株、ハイテク株、医薬品株、消費関連株、運輸株、軍事関連株なども買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.31ポイント(1.25%)高の267.58ポイント、深センB株指数が9.35ポイント(0.83%)高の1133.37ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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