三井ホーム、木造マンション「MOCXION四谷三丁目」竣工 都内2棟目

2023年5月25日 08:31

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MOCXION四谷三丁目の外観(画像:三井ホームの発表資料より)

MOCXION四谷三丁目の外観(画像:三井ホームの発表資料より)[写真拡大]

  • 上棟時と竣工時の室内の様子(画像:三井ホームの発表資料より)
  • 高性能遮音床システムのイメージ(画像:三井ホームの発表資料より)
  • エントランス(画像:三井ホームの発表資料より)

 三井ホームは24日、主要構造材に木を用いた木造4階建のマンション「MOCXION(モクシオン)四谷三丁目」を竣工したと発表した。場所は東京都新宿区須賀町。同社による木造マンションの竣工は、東京都稲城市に次いで都内で2棟目となる。

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 MOCXIONは、三井ホームが2021年に立ち上げた木造マンションのブランドだ。建築構造に木造を採用した3階以上の共同住宅を展開している。それ以前にも同社は、注文住宅や非住宅施設などで木造建築を手がけてきたが、中層階を持つ共同住宅のマンションとして新たなカテゴリーに位置付けている。

 建築には、木材で作った枠に板を張り付けて壁を作りそれを組み合わせて造る「枠組壁工法」を採用。独自に開発した高強度耐力壁を用いて耐震性を確保するとともに、通常だと厚くなりがちな壁のスリム化を図っているという。

 また、木造共同住宅の課題とされている遮音性を確保するため、独自開発した床システムを導入。上の階からの衝撃音伝播を低減し、鉄筋コンクリート造のマンションと同等レベルまで遮音性を高めている。

 最も大きな特徴は、地球環境にやさしい点。まず建設の際に、鉄やコンクリートに比べて二酸化炭素の排出量を削減する。また、木材は森林が吸収した炭素を留める「炭素貯蔵量」が多いため、長期間大気中に炭素を放出することなく地球温暖化の抑制に寄与する。MOCXION四谷三丁目では、使用木材による炭素貯蔵量は108t-CO2に到達。スギの木(35年生)換算では約433本に相当するという。

 またMOCXIONは、「ZEH-M Oriented(ゼッチ・マンション・オリエンテッド)」の認定を取得。ZEH-M Orientedとは、共用部を含むマンション全体で1次エネルギーの消費量を20%以上削減したマンションを指す。高断熱性能や、省エネ設備、エネルギーを生み出す太陽光発電などでそれを実現し、MOCXION四谷三丁目では、1次エネルギー消費量を26%削減しているという。

 こうしたコンセプトが評価を受け、21年にはグッドデザイン賞を受賞。続く22年には、隈研吾氏が会長を務める日本ウッドデザイン協会からウッドデザイン賞を獲得している。

 建設も着々と進めている。1棟目の稲城市以降は、23年に石川県金沢市に竣工。今回の四谷三丁目はそれに次ぐ竣工となる。現在建設中の建物も2棟ある。23年8月には東京都大田区で、24年2月には大阪市旭区にて完成予定という。

 こうした動きの背景には、21年施行の「改正木材利用促進法」や、22年8月に創設された「建築物木材利用促進協定」制度があるという。建物へ木材を利用する環境の整備が進む中、林業の活性化も期待される。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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