徳島県の病院でのランサムウェア被害、VPN過信でほぼ無防備状態だった

2022年6月22日 07:45

印刷

記事提供元:スラド

徳島県のつるぎ町立半田病院は、2021年10月にランサムウェアに感染し、院内のカルテが閲覧できなくなるなどの被害を受けた。この問題に関して同病院は調査報告書を町議会に提出した。それによれば、感染経路は米Fortinet製のVPN装置経由である可能性が高いという(つるぎ町立半田病院リリース有識者会議調査報告書[PDF]日経クロステック)。

過去の同様の事例と同じくVPN装置に脆弱性があり、この問題を放置していた点に加えて、病院内LANも閉域網だから安全だとしてWindowsアップデートに関してもグループポリシーによって実施しない設定になっていたり、電子カルテシステムの導入時に不具合が生じたことから、導入していたウイルス対策ソフトの運用およびパターン更新に関しても実施されていなかったといったいろいろな面で非常に問題のある内容であったようだ。

あるAnonymous Coward 曰く、 「パスワードは最小桁数が 5 桁であったこと、一定回数以上、ログオンに失敗した際に一定時間ログオンを制限するロックアウトの設定は無かったことなど「総当たり攻撃」を容易に行えてしまう状況であった。また、半田病院としてはウイルス対策ソフトを導入していたが、電子カルテシステムの導入時に不具合が生じたため、同セキュリティ対策ソフトは動作させていなかった」

主張(予算が無いし予算を要求できる空気でも無いからベンダーに無料で頼るしか無かったけどそうしてもらえなかった)含めこれは困った事ですね。

 スラドのコメントを読む | セキュリティセクション | セキュリティ | 暗号 | お金 | 情報漏洩

 関連ストーリー:
ランサムウェア攻撃の被害にあった日本企業、75%が未公表 2022年05月27日
ランサムウェアの被害にあった企業の重役の 88 %、また被害にあったら身代金を支払うと回答 2022年05月15日
freeeが実施した障害訓練、従業員はトラウマに 2022年03月22日
カプコン、昨年発生の不正アクセス事件の調査結果を発表。古いVPN装置が原因 2021年04月15日
セキュリティ対策されていないデータベースを「ニャー」に書き換えるニャー攻撃が相次ぐ 2020年07月28日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事