金融庁の教材「うんこお金ドリル」が注目急上昇 金融教育に無料ツール活用を

2022年6月20日 16:30

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 金融庁は、2021年3月より、子どもや若年層向け金融経済教育の一環として、文響社の協力の元「うんこドリル」と連携し各種ツールを提供している。主に小学生向けとする冊子「うんこお金ドリル」は、2022年4月から無料で郵送を受付ているが、6月中旬ごろから注文が殺到し現在受付を一時中止している。「うんこお金ドリル」は、金融庁特設サイトよりブラウザによる閲覧ができるほか、PDFデータも入手可能だ。

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 小学生向け「うんこお金ドリル」は、生活編と経済編の2分冊。レベル1の生活編では、普段の暮らしの中でのお金にまつわるテーマを取り上げ、ユーモアあふれる四択から解答を選ぶ仕組み。子どもだけでなく、大人も頭を使う解答が含まれている。レベル2の経済編では自分でお店をオープンする場面からスタートし、経済の仕組みをクイズ形式で楽しく学んでいく内容。

 このほか、今年度から成年年齢が18歳に引き下げになったことを受け、新成人向けWebコンテンツ「うんこクイズ」も無料提供している。過剰借入やヤミ金利用の注意喚起のメッセージを含めた内容で構成されている。こちらも金融庁のサイトから自由に利用できる。

 金融庁が配布している「うんこお金ドリル」のように、公的機関や各種団体では工夫を凝らした金融リテラシー向上のための無料コンテンツを広く公開している。同じく金融庁サイトでは、つみたてNISAの制度紹介に関するページも提供している。ワニをモチーフにしたキャラクター「つみたてワニーサ」が、つみたてNISAに関して初心者でもわかりやすく解説している。

 ほかにも、日本証券業協会のサイトでは「投資の時間」という特設ページを公開中。投資教育について基礎編、応用編にわけて学ぶことができる。金融商品相性診断チャートというコンテンツでは、いくつかの質問に答えていくと自分の投資志向に沿った金融商品がわかるという。全国銀行協会では、無料で利用できるライフプランシミュレーションを提供。簡単な内容を入力していくことで、自分の将来のビジョンが明確になる。

 このように金融庁などでは、金融リテラシー向上のためにさまざまなツールやコンテンツを広く公開している。いずれも表立っての宣伝広告はしていないが、正確で有益な情報が無料で入手できるため機会があれば活用して欲しい。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

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