レクサス、BEVの新型「RZ」を初公開 新四輪駆動力システム「DIRECT4」採用

2022年4月22日 07:32

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新型RZプロトタイプ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

新型RZプロトタイプ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]

  • 新型RZプロトタイプ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)
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  • インテリア(画像: トヨタ自動車の発表資料より)
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 LEXUS(レクサス)は20日、バッテリーEV(以下、BEV)専用モデルの新型「RZ」を世界初公開した。新型RZはレクサス初のBEVとして、フラッグシップモデルになる。

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■日本仕様プロトタイプのスペック

 プロトタイプの全長は4,805mm、全幅1,895mm、全高1,635mm。ホイールベースは2,850mm。航続距離は約450km(J-WLTCモード)で、71.4kWhのBEV専用大容量電池を搭載。インバーターにはシリコンカーバイドのパワー半導体素子を用いている。電池制御技術も向上し、10年後90%以上となる電池容量維持率を確保した。出力はフロントが150kW、リヤが80kWである。

 プラットフォームはBEV専用となる「e-TNGA」を採用。バッテリーは車両下にフラットに配置し、さらにボディ骨格の接合にはレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤などを採用。剛性などの強化により車両の基本性能を上げている。

 注目すべきは、新開発の四輪駆動力システム「DIRECT4」と、高出力モーターの「eAxle」である。ドライバーの意図に沿った走りの実現を目標とし、路面状況に関係なく、接地加重に応じて駆動力を緻密に制御する。この制御には、車輪速センサ、加速度センサ、舵角センサなどから得られる情報を用いており、発進時、コーナリング時、コーナー脱出時など各走行シーンに応じて0~100の割合で制御する。eAxleはモーター、トランスアクスル、インバーターを完全一体化したもの。

■エクステリア

 レクサスといえばスピンドルグリルが代名詞だが、新型RZはスピンドルグリルが進化した「スピンドルボディ」を採用した。これはBEVとしての独自性をアピールするとともに、エンジンがなくラジエーターも不要なため、立体的なフロントフェンダー、バンパーといった自由度の高い設計が可能になったからだ。

 リヤは水平基調がデザインベースになっており、BEVらしさが際立つ。さらにNXから採用されたLEXUSロゴも装備し、その下を這う赤色レンズがよりロゴを強調させる。

 空力に関しても床下はフラットなアンダーカバーを採用。フロントフェンダー、バンパーも空気をサイドにしっかり流せるように整流されている。ボンネットを通過して窓の横を通る空気は、特徴的なルーフスポイラーが縦渦を発生させ、横風が発生した時の空気力を低減し、走行安定性に貢献する。

 ボディカラーは「イーサーメタリック」、ボンネットのブラック、ソニックカラーと掛け合わせた「バイトーンカラー」を含む6色が用意されている。

■インテリア

 インテリアで注目すべきは、従来の円形ステアリングから大きく変わった新ステアリングである。舵角は150度に設定したことでステアリングの持ち替えが不要になった。ステアバイワイヤも採用し、ドライバーとクルマの一体感が出る走りが味わえる。円形ステアリングも引き続き採用されている。

 インストルメントパネルは低く配置され、コックピットデザインは人間中心の思想を持つ「Tazuna Concept」に基づいており、カウルやドアからつながっているように見えるため、シンプルな印象を受ける。

 シフトチェンジはセンターコンソールに備えられているレクサス初のダイヤルシフトノブを採用。スマートなデザインと使用感がRZのインテリアにうまくおさまっている。ガソリン車やハイブリッド車では見なかったような陰影イルミネーションを採用することで、豪華さをよりアピールしている。ドア開閉は「e-ラッチシステム」を用いたスイッチ式を採用。

■先進装備

 新型RZでも予防安全技術の「Lexus Safety System+」や、高度運転支援技術「Lexus Teammate」を採用。Lexus Teammateには新機能として、アドバンストドライブ(渋滞時支援)を初採用した。

 ソフトウェアはOTAアップデートを採用。スマートフォンにアプリを取り込むことで、デジタルキーにすることも可能だ。

 発売時期や価格などは未発表だ。(記事:キーパー・記事一覧を見る

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