【注目銘柄】日本精線は業績再上方修正・再増配を見直し売られ過ぎ修正へ

2022年4月13日 17:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 日本精線<5659>(東証プライム)は、3月9日につけた年初来安値4000円に並ぶ安値水準から底離れする動きを強めている。同社株は、目下集計中で4月27日に発表予定の2022年3月期業績を今年3月31日に再上方修正し、配当も再増配したが、すでに期末通過となっていることから株価は限定的な反応にとどまった。ただ推進中の新中期経営計画を勘案すると次期2023年3月期業績も続伸が期待できるとして売られ過ぎ修正の打診買いが入った。また同社は、ステンレス鋼線の二次加工のトップメーカーであり、ステンレスの原材料のニッケルが、主要輸出国のロシアへの経済制裁で供給懸念を強め価格も動意含みであることも、業績押し上げ要因として思惑材料視されている。

■ニッケル価格高騰で売り上げが伸び超精密ガスフィルターの寄与で利益上ぶれ

 同社の2022年3月期業績は、昨年7月に上方修正した修正値を今年3月に再上方修正した。7月増額値より売り上げを26億円、営業利益を4億5000万円、経常利益を4億円、純利益を2億6000万円それぞれ引き上げ、売り上げ446億円(前期比30.7%増)、営業利益46億5000万円(同95.3%増)、経常利益46億円(同76.7%増)、純利益32億円(同75.3%増)と大幅続伸を見込み、純利益は、過去最高28億1800万円(2018年3月期)を4期ぶりに更新する。売り上げは、ニッケル価格の急騰で上ぶれ、利益は、自動車生産の回復でステンレス鋼線、半導体製造設備の需要拡大で超精密ガスフィルター、太陽光発電パネル・電子部品製造用のスクリーン印刷向けの極細線などが好調に推移したことが要因となった。

 配当は、昨年7月の1回目の上方修正で期初予想の160円(前期実績110円)を200円に引き上げたが、今年3月の業績再増額時には210円に再増配した。続く2023年3月期業績の動向については、4月27日の決算発表時の業績ガイダンスを待つ必要がある。しかも、同社が現在推進中の中期経営計画の最終年度(2025年3月期)の目標業績は、2回目の上方修正で3期も早期に達成しており、中期計画の取り扱いも焦点となる。ただ中期計画では、生産能力増強に積極的な設備投資を実施し、株主還元政策でも連結配当性向を40%に引き上げることを目指しており、業績の続伸、配当の引き上げに期待を高めている。

■低PER・PBR、高配当利回りで政策株価目標としてTOB価格を意識

 株価は、昨年7月の第1回目の業績上方修正で5470円高値に買われ、昨年12月1日から親会社の大同特殊鋼<5471>(東証プライム)が実施した株式公開買い付け(TOB)への賛同意見の公表ではストップ高を交えてTOB価格5300円に肉薄する5190円をつけ、TOB終了とともに年初来安値4000円まで調整、今年3月期末には配当権利取りで4465円にリバウンドしたあと25日移動平均線を出没する中段固めを続けた。すでに期末通過となっているが、前期推定業績・配当でPERは8.0倍、PBRは0.79倍、配当利回りは4.97%と下げ過ぎを示唆しており、底上げに再発進し政策達成株価目標としてもTOB価格5300円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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