幼児期から始める性教育 子どもを守るために最初に教えるべきこととは

2022年4月5日 11:23

印刷

 人の性に関することは、日本の学校教育ではあまり触れられることがない。だが性について正しい知識を持っておくことは、子どもを性犯罪から守るために必要なことだ。性教育から避け続けていると、知らないうちに性犯罪の被害者や加害者になってしまうこともある。今回は家庭で子どもに性教育をするために最も大切なことを抜粋してお伝えしていこう。

【こちらも】子どもは大人の言うことを聞いて当然という思い込み

■プライベートゾーンは誰にも触らせない

 幼児期の子どもにまず教えるべきことは、「プライベートゾーンは見せたり触らせたりしない」ということだ。プライベートゾーンとは口と、水着で隠れる部分のことである。それらは自分の命を守るために大切でデリケートな部分と言われている。自分でプライベートゾーンを守らなければいけないことは繰り返し子どもに伝えていく必要がある。

 そのためには、親自身も子どものプライベートゾーンを触ることは慎重にならなければいけない。スキンシップのつもりで安易に触れてしまうと、プライベートゾーンを守る重要性が伝わりにくくなってしまう。歯磨きの補助など生活に必要なこと以外では、親であっても子どものプライベートゾーンには触らないようにしよう。

■性の話をいやらしいこととして話さない

 性の話をすることは、いけないことのように扱われることが多い。だが思春期になれば、自分の体や異性に興味を持つことは自然なことだ。そのときに性が汚いものとして扱われると、自分自身がいやらしい人間であると思ってしまう。そのために性について正しい知識を学ぶ機会が、損なわれてしまうこともある。

 性について話すときには、「汚い」「いやらしい」というような言葉は使わないようにしよう。性について興味を持ったことを否定的に捉えるのではなく、あくまで自然なこととして扱ってあげるのが良い。少し話しづらいことであっても、嘘をついたり誤魔化したりするのではなく、正しい知識を教えてあげよう。

■嫌なことははっきり言って良いと教える

 嫌なことをはっきりと相手に伝えることは、性教育に限らず、幸せに生きていくために非常に大切なことだ。頭を撫でられたり、背中をさすられたりしたとき、相手に悪意がなかったとしても嫌なことは伝えるべきだと教えよう。

 そのためには家庭でも子どもが嫌だと言ったことに関しては、些細なことだとしても真摯に耳を傾けよう。親に意見を聞いてもらえると思えれば、他人に対しても自分の気持ちを伝えることができるようになる。

 子どもを犯罪から守る基盤は、家庭での教育にあると言っても過言ではない。性教育は早いうちから始めるようにしよう。(記事:双風サキ・記事一覧を見る

関連記事