ランサーズ流:中小企業DX化支援策、第2弾

2022年3月29日 05:50

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 昨年12月14日の企業・産業欄に、『フリーランスのマッチング企業:ランサーズ流「中小企業」DX化』と題する記事を投稿した。企業のDX化の必要性が指摘される中で、中小企業(社員数300名以下)の遅れが問題視されていた。そんな中、ランサーズが登録フリーランスの活用で実現した地方中小企業のDX化:3例を記したものだった。

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 そんなランサーズから3月18日に、『地域のプロフェッショナルを探せる「デジタル人材データベース」を自治体向けに提供開始』とするリリースが届いた。一口で言うと「ランサーズに登録しているデジタル関連の人材と、不足に悩む自治体・中小企業をマッチングさせる『デジタル人材データベース』の提供を開始する。第1弾として群馬県・長野県・千葉県でスタートした」という内容である。

 三菱総研などでは「DX化の鍵を握るデジタル人材の育成」とするレポートを発表している。いま、企業のデジタル人材に対する需要は高い。とりわけ中小企業では「募集時/採用に際しての見極め」「人材コスト」の問題を抱え、腐心している。ランサーズの今回の施策も、そこに目を向けたものだ。広報担当者は、こんな風に語る。

 「働き方改革、とりわけリモートワークの浸透で“デジタル人材”に関してみても登録者数はそれぞれ、1万3000人以上(群馬)、1万5000人以上(長野)、6万8000人以上(千葉)に及んでいる」とした上で、こう噛み砕いた。

 「自治体や地方企業にヒアリングを行ったところ、地域のフリーランスのスキルが見えづらく、特にデジタル人材の確保に課題を抱えていることが分かった。そこで地域ごとのデジタル人材データベースを提供、人材のスキルの可視化を図った」。

 我が故郷:群馬県での具体的な事例も知った。例えば既に登録しているフリーランサーとしては、ランサーズ主催の「新しい働き方大賞」でベストコミュニティ賞を受賞したNPO法人:キッズバレイ。「HPを立ち上げただけで集客が期待できるものではない。十二分なSEO対策・MEO対策が不可欠。具体的には・・・」と説く、T・T氏。H・K氏は例えばデザイン制作をワンストップ対応するクリエイティブディレクター。etc。一方、人材を活用している側としては物流業者が紹介されている。

 改めて広報担当者は、地域デジタル人材データベース活用のメリットを「地域で活躍する優秀なデジタル人材が見つかる」「登録者は地域に詳しいからコミュニケーションが円滑」「オンライン・オフラインで仕事ができるので密な関係が築ける」と指折り数えた。

 ランサーズによる地域・中小企業の「DX化推進」の第2弾。広がりを期待し見守りたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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