「依存症」学ぶ動画スクール、弁護士と刑務所勤務者に無料公開 IZON.JP

2022年2月13日 17:30

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(画像: ワンネスグループの発表資料より)

(画像: ワンネスグループの発表資料より)[写真拡大]

 ワンネスグループ(沖縄県南城市)は11日、弁護士と刑務所勤務者を対象に、依存症に関して学ぶ動画スクール「IZON.JP」を無料で公開すると発表した。依存症の回復のためには本人だけでなく、周囲や関係機関の支援と理解が必要になるためだ。

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 「IZON.JP(依存ドットジェイピー)」は、依存症の治療や回復について適切な知識を学ぶための会員制スクール。2021年12月にリリースされた。会員は、一部の無料動画のみ視聴可能な「無料会員」と、月額9,800円(税別)で全ての動画が視聴できるプレミアム会員の2種類がある。

 IZON.JPの講師陣は現場で活動する公認心理士や精神保健福祉士などだ。今回、弁護士と刑務所勤務者を対象に、無料でプレミアム会員権を付与し、周囲の理解を促す。関係機関と連携をはかることで、包括的な支援を行うことを目指すと言う。

 ワンネスグループは、依存症当事者や家族など、年間5000名を超える人から相談を受けている。特に新型コロナウイルス蔓延の影響で相談件数は増加傾向にあり、アルコール関連の相談は2019年から2020年で倍増したと言う。将来不安や閉塞感からストレスが増大し、アルコールやギャンブルにのめり込む人が増えていると見られる。

 一方日本では、日常生活が送れない重度の依存症への支援は一定程度あるものの、比較的軽度の場合は支援の手が届いていないのが実情だ。症状が出ていたとしても、本人が施設に入所するほどではないと判断していたり、入所に踏み切れないケースも多いと言う。

 ワンネスグループでは、動画で依存症について学習できるようにすることで、早期発見や周囲の理解、協力が得られやすいようになると見込んでいる。また依存症から脱したものの、継続的に自身でケアを続けたい人や、再発の不安を感じている人にも視聴をしてもらいたい考えだ。

 弁護士や刑務所勤務者は、サイト上のフォームに法人情報や弁護士番号などを入力し送信すれば、全ての動画を視聴できるようになる。依存症のカテゴリは、アルコールや薬物、ギャンブル、ゲームなど幅広く網羅している。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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