NEC、ワクチン接種完了を顔認証で確認 クラウドサービスで提供へ

2022年2月12日 08:42

印刷

利用のイメージ(画像: NECの発表資料より)

利用のイメージ(画像: NECの発表資料より)[写真拡大]

 NEC(東京都港区)は10日、顔認証でワクチン接種完了を確認できるクラウドサービスを、3月末に開始すると発表した。新型コロナワクチンの接種証明書アプリとつないで、イベントや観光施設に入場する際の安全確認に活用する。2023年度中に1000カ所への導入を目指すと言う。

【こちらも】顔認証決済の自販機、財布やスマホ不要 マスク着用可 ダイドードリンコが運用開始

 ワクチン接種を証明したい利用者はあらかじめ、新型コロナワクチン接種証明書アプリで必要な情報を登録。発行された二次元コードの接種証明書をダウンロードする。次にNECのクラウドサービスを活用して事業者が運営する専用Webサイトにアクセス。基本情報や顔情報、アプリから取得した二次元コードの接種証明書を登録する。

 イベント会場や観光施設では顔認証端末を設置し、利用者が入場する際に顔認証を実施する。事前登録された接種証明書を即座に照会し、ワクチン接種完了であることを確認する。NECが兼ねてから運営する、ID連携機能と生体認証のワンストップクラウドサービスの新たな機能として提供する。

 顔認証するだけで、スタッフを用意することなく非接触でワクチン接種完了を確認できる。Withコロナで経済活動を行う中、様々な場所で感染症対策が求められるようになった。だがこれまで、接種証明書の確認の際にはスタッフの目視確認が必要だった。コスト負担や、ソーシャルディスタンスが保てないなどの課題があり、その解消に役立てる。

 クラウドサービスのため、導入する事業者はイニシャルコストを抑えることができる。自社での開発やメンテナンスが不要のため、短期間で導入でき運用も簡便に行える。

 NECは今後も同サービスの強化を図る方針だ。ワクチン接種の証明だけでなく、入場チケットの確認も同時に顔認証でできるようにする考えだ。実現すれば、入場人数の多いイベントや施設でも入場時のあらゆる確認が短時間で行えるようになる。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事