広島基町相生通地区再開発、31階建ての大規模複合施設建設へ 広島市など

2021年9月30日 17:27

印刷

基町相生通地区再開発の完成イメージ(都市再生機構発表資料より)

基町相生通地区再開発の完成イメージ(都市再生機構発表資料より)[写真拡大]

 広島市中区基町相生通地区が再開発され、地上31階建ての高層ビルが建設されることになった。再開発のコーディネーターを務める都市再生機構が明らかにしたもので、ホテル、オフィス、店舗、広島商工会議所などが入る大規模複合施設になる。広島市が2021年度中に都市計画決定し、2022~2023年度に着工、2027年度の高層ビル完成を目指す。

【こちらも】東芝ビルの建替、浜松町のツインタワー「芝浦一丁目プロジェクト」が着工

 複合施設は地下1階、地上31階建てで、高さ約160メートル。低層階に広島商工会議所、店舗、駐輪場、駐車場が入る。中層階はオフィス、高層階はホテルになる。これとは別に5階建ての変電所棟と広島市営駐輪場が建設される。

 計画場所は県庁や商業施設が並ぶ中心市街地の「紙屋町・八丁堀地区」の一角。老朽化した基町駐車場を取り壊して第一種市街地再開発事業で整備する。地権者は広島市と朝日新聞社、朝日ビルディング、中国電力ネットワーク、広島商工会議所。施設の完成予定は高層ビルと変電所が2027年度、市営駐輪場は2029年度となる。

 広島商議所は原爆ドーム近くにある現在の建物と財産交換して高層ビルに入居する。これまで平和資料館側から原爆ドームを眺めると、広島商議所ビルが背景に見え、景観上で問題視されてきたが、今回の移転で解消される。

 以前は計画場所に朝日新聞広島支局(当時)などが入る広島朝日ビルがあったが、老朽化で解体されたあと、駐車場として利用されてきた。

 紙屋町・八丁堀地区は2018年、国の都市再生緊急整備地区に指定され、広島市が広島商議所に対して広島商議所ビルの移転・建設先として基町地区の再開発事業を検討するよう提案していた。8月に広島市と広島商議所が財産交換を実施、他の地権者とともに住民説明会を開くなど再開発の準備を進めている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事