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米国株の大幅上昇を映してリスク選好ムード広がり29000円回復【クロージング】
*17:05JST 米国株の大幅上昇を映してリスク選好ムード広がり29000円回復【クロージング】
25日の日経平均は続伸。190.95円高の29066.18円(出来高概算9億株)と終値ベースでは17日以来6営業日ぶりに29000円を回復して取引を終えた。前日の米国市場では、バイデン米大統領と上院超党派グループがインフラ投資計画をめぐり合意したため、景気回復期待が高まりS&P500種株価指数、ナスダック総合指数がともに過去最高値を更新。この流れを受けて買いが先行し、寄り付き直後に29174.17円まで上伸した。ただ、戻り待ちや当面の利益を確保する売りが出たほか、週末の持ち高整理の動きも散見され、買い一巡後はこう着感が強まったものの、29000円を上回っての底堅い値動きだった。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄が1600近くに達し全体の7割超を占めた。セクター別では、鉄鋼が3%を超える上昇となったほか、鉱業、非鉄金属、化学、電気機器など30業種が値上がり。一方、海運、精密機器、倉庫運輸の3業種が小幅な下落に。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>、東エレク<8035>が堅調だった半面、エーザイ<4523>、ファーストリテ<9983>、テルモ<4543>、KDDI<9433>が軟化した。
米国の流れを引き継ぐ形で、半導体製造装置や電子部品などのハイテク株や鉄鋼や非鉄、銀行といった景気敏感株に買い気が波及した。ただ、米国では今夜、5月の個人消費支出(PCE)・所得が発表される予定で、経済指標の結果と米国市場の動向を見定めたいとの声もあり、後場は一段と狭い値幅でもみ合っていた。
ひとまず米国市場の上昇を背景に日経平均は上昇する形となったが、国内では新型コロナウイルスの変異株感染者の増加傾向に対する懸念や東京五輪を機に感染状況が大幅に悪化するのではないかとの警戒感が根強い。一方、コロナワクチンの接種が進展しており、経済活動の正常化への期待も底流にあり、好悪材料が交錯。目先は29000円の底固めからの6月半ばの戻り高値を意識した押し目狙いのスタンスか。《FA》
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