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市場参加者が限定的で全般に模様眺めムード広がる【クロージング】
*15:55JST 市場参加者が限定的で全般に模様眺めムード広がる【クロージング】
1日の日経平均は続落。45.74円安の28814.34円(出来高概算9億0747万株)で取引を終えた。前日の下げの反動から全般に買い戻しや押し目買いが先行してスタートし、一時29075.47円まで上昇した。ただ、29000円と抜けてくると戻り待ちの売りが出たほか、前日の米英市場が休場で海外投資家の動きは鈍いだけに買いも続かなかった。もっとも、下値を売り込む流れにもならず、日経平均は25日線水準まで下落した後は、28800円辺りでの底堅い値動きが続いた。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄が1300を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、鉱業、海運、輸送用機器がいずれも2%を超える上昇となるなど、21業種が上昇。一方、鉄鋼が2.06%と大きく下げたほか、医薬品、情報通信など12業種が下落。指数インパクトの大きいところでは、トヨタ<7203>、デンソー<6902>、TDK<6762>、スズキ<7269>が堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>、エムスリー<2413>、ファーストリテ<9983>が軟調だった。
米英市場が休場のため外国人投資家の市場参加は乏しい状況だったほか、日本独自の手掛かり材料にも欠け、前日の下げの反動から買いが先行したものの買いは続かず、全般は見送り色の強い展開だった。こうしたなか、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が日本で実施する先端半導体の研究開発に国内企業20社超が参加することが判明したことを手掛かりにイビデン<4062>や旭化成<3407>、信越化<4063>、芝浦<6590>などの個別材料株に投資家の注目が集まるなど個別物色が中心。
米国では1日が5月ISM製造業景況指数、2日はベージュブック、3日は5月ADP雇用統計と5月ISM非製造業景況指数などの主要な経済指標の発表が予定されている。投資家の関心が米国のインフレ動向に集まっているだけに、これら指標を受けた米国市場の動きが気掛かりとみている投資家が多く、積極的に売り買いを手掛ける雰囲気はない。このため、目先は短期筋の仕掛け的な売買に振り回される可能性が大きくなりそうだ。《FA》
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