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バリュー株への物色が意識されやすくなりそう【クロージング】
*15:49JST バリュー株への物色が意識されやすくなりそう【クロージング】
4日の日経平均は3日ぶりに反落。260.10円安の23205.43円(出来高概算10億7480万株)で取引を終えた。これまで相場のけん引役であったハイテク株に幅広く売りが広がり、急落となった米国市場の流れを受けて売り先行で始まったが、寄り付き直後に付けた23098.77円を安値に底堅さが意識され、前場半ばには23200円台まで下げ幅を縮めた。後場は日銀のETF買い入れへの思惑から下値は限られたが、一方でナスダック100先物の弱い値動きや米雇用統計を控えていることもあって上値を追う流れにはならず、後場は70円程度の狭い値幅での推移が続いた。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、精密機器、情報通信、医薬品、サービス、食料品、電気機器が軟調。一方で、鉄鋼、空運、銀行、輸送用機器、海運がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、エムスリー<2413>、テルモ<4543>、アドバンテスト<6857>が軟調。一方でホンダ<7267>、信越化<4063>、トヨタ<7203>、スズキ<7269>がしっかりだった。
日経平均は寄り付き直後を安値にその後は底堅さが意識された。自律反発の動きは限られたが、引き続き23000円処が支持線として意識されている。米国のハイテク株安についてはVIXの上昇やS&P先物へのヘッジニーズ、バフェット氏の大手商社株取得によるバリュー株志向への動きなどを背景に警戒されていたこともあり、パニック的な流れとはならず、バリュー株への見直しに向かわせていた。
また、地銀株が軒並み上昇するなど、次期総裁が有力視されている菅官房長官の会見発言等を受けた物色もみられている。改めて政策期待が高まりやすく、関連銘柄への物色意欲は強そうであり、これによって相場底堅さが意識されよう。来週はレイバーデー明けで海外投資家が戻ってくることもあり、バフェット氏に追随する格好からグロース売りに対してバリュー株への物色が意識されやすくなりそうだ。《AK》
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