航空各社が9月以降の国内線スケジュール発表 コロナ再拡大で大幅減便

2020年8月25日 07:19

印刷

●ANAとJALは当初計画から大幅削減

 新型コロナウイルスの感染が再拡大し、一部の県では独自の緊急事態宣言が出される中、空の便のダイヤにも大きな影響を及ぼしている。

【こちらも】JALとANAが2021年度新卒採用を中止 航空業界は冬の時代に

 ANA(全日空)は、国内線ダイヤの大幅な削減を発表し、9月1日から30日までの期間に1万445便を運休する。当初の計画から45%の削減となる。一方JAL(日本航空)も同じ期間で9,529便の減便を決めており、これも当初計画の約半分となる。

●大手2社以外でも減便発表が続く

 空のダイヤの減便は、大手2社だけでなく、格安航空会社なども発表している。スカイマークは21日、9月1日から17路線で2,226便を減便、3路線を運休すると発表した。ジェットスタージャパンも同じ期間に1,820便を減便し、運航率は43%程度となる。他にもエアピーチやエアアジアジャパンにおいても減便が発表されている。

●一向に回復しない航空需要

 日本政府は「Go Toトラベルキャンペーン」を打ち出すなど、旅行需要の回復に向け対策を行っている。しかしながら航空需要はなかなか回復していないのが現実である。9月には4連休があり、この期間は運航をするものの、その他の期間では運休というスケジュールも多い。減便が多いのは昼間に都市間を結ぶ路線、新幹線などと競合する路線が多く、航空関係者は需要の早期回復を願っている。

●国際線は10月以降にやや上向き傾向か

 国内線の需要が伸び悩んでいる一方で、やや回復の兆しが見えてきているのが国際線である。JALでは、シンガポールの入国制限が緩和されたことから、9月に成田-シンガポール線を週2往復計画していたが、週3便の運航に増便した。また、運休していたシドニー路線も9月3日より成田と羽田から週1便ずつ運航する。

 デルタ航空も日本路線を10月より増便、さらに12月からはホノルル路線を復活させると発表し、10月末から始まるウインタースケジュールより、国際線が全体的に回復しだす傾向が見られている。(記事:speedbird・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事