17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ170ドル安、ウイルス感染第2波への懸念がくすぶる

2020年6月18日 08:35

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:35JST 17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ170ドル安、ウイルス感染第2波への懸念がくすぶる
■NY株式:NYダウ170ドル安、ウイルス感染第2波への懸念がくすぶる

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は170.37ドル安の26119.61ドル、ナスダックは14.66ポイント高の9910.53ポイントで取引を終了した。景気回復期待で上昇して寄り付いたが、中国北京の感染拡大やテキサス州のウイルス患者入院数の急増が伝えられると、感染第2波への懸念が上値を抑え、前日終値を挟んで揉み合う展開となった。クオモ知事がニューヨーク市の経済再開第2段階を22日から開始すると発表したほか、パウエルFRB議長が下院金融委員会証言で改めて長期にわたりゼロ金利や量的緩和を維持する方針を示したほか、ハイテク株が依然として下支えとなった。しかし、大統領選世論調査で、いくつかの激戦区でトランプ大統領の支持率がバイデン候補を下回ったことが報じられると、引けにかけて下落する展開となった。セクター別では、エネルギーの下落が目立った一方で、半導体・同製造装置は上昇した。

クルーズ船運営のノルウェージアンクルーズ(NCLH)は9月末まで運行を見送ると発表し、下落。通信大手のAT&T(T)はコスト削減の一環として雇用削減計画を発表も、下落した。ソフトウェア大手オラクル(ORCL)は16日引け後に発表された第4四半期決算が冴えず下落。一方、電気自動車のテスラ(TSLA)はバッテリー供給でパナソニックと3年契約を更新したことが報じられ上昇。

米証券取引委員会(SEC)の審査結果を受けて、経営が破綻した大手レンタカー会社、ハーツは株式売却計画を見送ると発表した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:トランプ大統領の再選確率低下などの思惑でリスクオフ

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円43銭から106円95銭まで下落して107円01銭で引けた。米5月住宅着工件数が予想を下回ったほか、パウエルFRB議長が下院金融委員会の証言で長期にわたりゼロ金利や資産購入を継続する方針を示したためドル売りが優勢となった。大統領選世論調査で、いくつかの激戦区でトランプ大統領の支持率が民主党のバイデン候補を下回ったことがわかると、株安に連れたリスク回避の円買いが加速。

ユーロ・ドルは1.1249ドルから1.1207ドルまで下落し1.1242ドルで引けた。ユーロ・円は120円74銭から120円16銭まで下落。ポンド・ドルは1.2566ドルから1.2511ドルまで下落した。英国のインフレ率が4年ぶり低水準となり、英中銀の追加緩和予想が強まりポンド売りに拍車がかかった。ドル・スイスは0.9484フランまで下落後、0.9529フランまで上昇した。


■NY原油:反落で37.96ドル、ウイルス感染第二波を警戒した売りが入る

NY原油先物7月限は反落(NYMEX原油7月限終値:37.96 ↓0.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.42ドルの1バレル=37.96ドルで取引を終えた。取引レンジは37.21ドル−38.75ドル。17日のアジア市場で37.21ドルまで下落したが、その後反転し、ロンド市場の朝方に38.75ドルまで戻したが、ニューヨーク市場では38.36ドルが高値となり、上値の重い状態が続いた。ウイルス感染第二波に対する警戒感が高まっていることが嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.00ドル -0.80ドル(-3.10%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.76ドル -0.80ドル(-1.65%)
ゴールドマン・サックス(GS)206.19ドル -3.40ドル(-1.62%)
インテル(INTC) 60.49ドル +0.09ドル(+0.15%)
アップル(AAPL) 351.59ドル -0.49ドル(-0.14%)
アルファベット(GOOG) 1451.12ドル +8.40ドル(+0.58%)
フェイスブック(FB) 235.53ドル -0.12ドル(-0.05%)
キャタピラー(CAT) 128.23ドル -1.88ドル(-1.44%)
アルコア(AA) 11.55ドル 0.00ドル(0.00%)
ウォルマート(WMT) 119.03ドル -0.62ドル(-0.52%)《ST》

関連記事