関連記事
決算を材料視した個別の値動きに振らされやすい【クロージング】
*15:58JST 決算を材料視した個別の値動きに振らされやすい【クロージング】
1日の日経平均は反落。76.27円安の22850.77円(出来高概算12億5000万株)で取引を終えた。中国が米国との通商協議において包括的かつ長期的な合意に達することは困難であると考えていることが伝わったほか、米国の弱い経済指標などを受けて売り先行で始まり、日経平均は寄り付き直後には22705.60円まで下げる局面もみられた。しかし、その後は個別で決算評価の流れが見られる中、じりじりと下げ幅を縮めるなど底堅い展開に。中国市場の上昇等も安心感につながり、反落ながらも本日の高値圏で取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割近くを占めている。セクターでは任天堂<7974>の決算評価から、その他製品が3%を超える上昇。電気機器、陸運、その他金融、証券、不動産がしっかり。半面、鉱業、非鉄金属、精密機器、卸売、パルプ紙、医薬品が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト<6857>、コナミHD<9766>、KDDI<9433>が堅調。一方で、ファナック<6954>、京セラ<6971>、第一三共<4568>が冴えなかった。
日経平均は23000円到達でいったんは達成感が意識されるとの見方となる一方で、リバウンド基調が継続するとの見方が大勢であり、押し目買い意欲は強いだろう。連休中の米経済指標の発表についても、弱い内容は織り込まれているところである。もっとも、3連休明けからは決算ピークとなることもあり、決算を材料視した個別の値動きに振らされやすい相場展開になりそうである。日経平均の方向性よりは、個別での決算反応に市場の関心が集まりやすいとみられる。
また、5日からは東証の株式売買基幹システム「アローヘッド」が約4年ぶりに刷新(注文処理速度が1.5倍に)される予定である。また、引けの売買ニーズが高い状況において終値約定を成立しやすくするために、大引けに限り更新値幅が2倍に拡大される。ファンド等のVWAP商いなどにより引けでの乱高下なども意識されやすく、短期筋の仕掛け的な売買には注意する必要などもありそうだ。そのほか、8日にはMSCIの定期入替えが発表される予定であるため、イベントドリブン的な商いなども意識されやすいだろう。《AK》
スポンサードリンク