ファナックの決算反応に注目【クロージング】

2019年10月28日 16:21

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記事提供元:フィスコ


*16:21JST ファナックの決算反応に注目【クロージング】
28日の日経平均は6営業日続伸。67.46円高の22867.27円(出来高概算10億1000万株)で取引を終えた。後場半ばには一時22896.22円まで上げ幅を広げており、年初来高値を更新している。インテルなど良好な主要企業決算が相次いでいる米株高のほか、米中貿易交渉の進展期待を背景に買い先行の展開となった。しかし、今週は連邦公開市場委員会(FOMC)が控えており、今年3度目の0.25Pt利下げが予想されている。また、日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利深掘りへの思惑等が出ているが、結果的には見送るとみられる。日米金融政策の行方を見極めたいとする模様眺めムードから、上値追いは慎重になるところであろう。そのため、日経平均は終日22800円を上回っての底堅さが意識されるものの、日中値幅は70円弱と狭いレンジ取引が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、辛うじて過半数を占めているが、値上がり、値下り数は拮抗。セクターでは、ゴム製品、海運、証券、非鉄金属、電気機器、金属製品が堅調。半面、保険、水産農林、食料品、建設、その他金融が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、アドバンテスト<6857>、TDK<6762>が堅調。一方で、信越化<4063>、オリンパス<7733>、ソフトバンクG<9984>が冴えない。

日米金融政策の行方を見極めたいとする模様眺めムードのほか、本格化する決算に対する市場反応が手掛けづらくさせた面もあろう。その一因が信越化であり、一時12320円まで上昇して10月16日以来の年初来高値を更新したが、その後は下げ幅を広げてきており、25日線レベルまで調整してきている。これまで安川電機<6506>、日本電産<6594>などがアク抜け的な値動きをみせていただけに、やや慎重姿勢に向かわせた感もありそうだ。

その点では注目されるのが大引け後に決算を発表したファナックの動向となろう。第2四半期の営業利益は前期比50.2%減の490億円となり、コンセンサス(528億円程度)を下回っている。20年3月期計画については従来の713億円から691億円に下方修正している。株価は決算を前にショートカバーとみられる動きとなっていただけに、アク抜け的な値動きにつながらないようだと、決算に対する慎重姿勢も高まりやすいところである。《CN》

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