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金融株物色が見られる中で終日底堅さが意識される【クロージング】
*15:55JST 金融株物色が見られる中で終日底堅さが意識される【クロージング】
10日の日経平均は続伸。73.68円高の21392.10円(出来高概算14億1000万株)で取引を終えた。米中協議の進展期待の他、米長期金利の低下が一服する中、円相場の円安基調も安心感につながり、底堅い相場展開となった。寄り付き直後に一時21438.35円まで上昇する局面をみせ、後場は日中値幅が50円弱と狭いレンジ取引ではあったが、金融株物色が見られる中で終日底堅さが意識されている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは銀行の上昇率が3%を超えたほか、証券、鉄鋼、石油石炭、鉱業、海運、ガラス土石、非鉄金属、その他金融の上昇率が2%を超えている。半面、医薬品、サービス、不動産の弱さが目立っている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>がけん引。一方で、第一三共<4568>、ダイキン<6367>、アドバンテスト<6857>が重石に。
メガバンク等の物色が強まったことから、出来高は14億株台と約1か月ぶりの水準まで膨れている。依然として低水準ではあるが、外部環境に対する警戒感が和らいでおり、ショートカバー中心ながら、物色対象に変化がみられてきている点は安心感につながろう。引き続き、売り込まれていた銘柄などへの見直す流れが継続するようだと、押し目買い意欲も高まってくることも期待されてくる。
なお、テクニカル面では一目均衡表の雲上限を突破してきており、遅行スパンは実線を突破し、上方シグナルを発生させてきている。楽観はできないとはいえ、テクニカル面ではシグナルが好転してきており、支援材料になる可能性がある。また、週末に先物オプション特別清算指数算出(SQ)が控えているため、限月交代に伴うロールオーバーが中心になりやすく、大きなトレンドは出難いところではある。しかし、直近のレンジ上限を突破しており、21500円処までのレンジを想定しておきたいところである。積極的な参加者は限られているが、SQ接近局面でのレンジ切り上げを見極めるところである。《CN》
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