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林業を副業にすることは可能か
近年の日本では、様々な業界で人手不足が叫ばれている。かつては盛んだった林業においては、この人手不足はより深刻な問題だ。
【こちらも】「農業」で副業するためにはどうする? 始め方やメリットは
しかし問題の深刻さとは裏腹に、世間一般では林業がどのような仕事なのかはあまり知られていない。林業も農業のように、副業にすることはできるのだろうか。
■林業の仕事内容とは
林業は、主に3つの仕事で構成されている。植栽、保育、伐採の3つだ。植栽は木を植えるのだが、先に育てるのに適した状態に整備しなければならない。そして苗木は、別に苗畑で育てる必要がある。
保育は、木の成長を助けるための工程だ。雑草を取り除く下刈り、枝が干渉し合わないようにするための枝打ち、林内環境を整えるために間引く間伐といった作業がある。
そして伐採だが、伐採された木材搬出のための林道がなければ、この林道の整備も仕事の一部になる。搬出された木材は製材工場や原木市場に運ばれ換金されるというのが林業の主な流れだ。
この他には、カエデや漆なら樹液を採って販売することもできる。また木質バイオマスの利用も無視できない。林野庁はこの木質バイオマスの利用を推進しており、間伐で出て放置された木材などが、この対象になっている。
■「自伐型林業」であれば副業でも可能
林業に従事するには、森林組合や林業会社の職員になる必要があったり、林業学校に入るなどの選択肢しかなかった。しかし地方創生の観点からも注目を集めているのが、「自伐型林業」だ。
この「自伐型林業」は、個人や集落といった小規模な林業の手法だ。山林所有者が林業会社などに業務委託して行う従来の手法とは異なり、過剰な森林開発を抑制できることから、環境保全の点でもメリットがある。
採算性・環境保全・持続可能性を併せ持つ「自伐型林業」は、参入障壁が低く、小規模でも行うことができる。こうしたメリットから、近年では林業を救う手立てとして、そして地方創生の鍵としてもNPOを中心に全国的な広がりを見せている。
チェーンソーやパワーショベルの操作を覚える必要はあるが、林業は想像していたよりも困難ではないということが分かった。「自伐型林業」であれば、小規模で初期投資を抑えることができ、副業で行うことも可能だろう。(記事:西島武・記事一覧を見る)
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