クロスマーケ Research Memo(7):土台となった前中期経営計画

2019年3月15日 15:57

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記事提供元:フィスコ


*15:57JST クロスマーケ Research Memo(7):土台となった前中期経営計画
■中期経営計画

2015年−2017年を「事業領域と事業エリアの積極的な拡大」と位置付けた中期経営計画は未達に終わったが、Kadenceに関する特殊なのれん償却や減損損失が発生するなどやや特殊な要因が多かったのも事実である。しかし、この間に国内外のマーケティング関連市場は堅調に推移、クロス・マーケティンググループ<3675>の事業エリアの拡大も順調に進み、フィリピンのBPO拠点やインドのR&Dセンター開設により、アジアでの面展開が完了しつつある。米国では西海岸に加え東海岸のニューヨークでも事業展開を開始した。一方、事業領域の拡大については、メディカルやミステリーショッパー(覆面調査)など新領域への進出、プロモーション事業(ディーアンドエム)やエンジニア派遣事業など周辺事業も育っている。さらに、デジタルマーケティングなどの新たな技術への対応も進んでいる。前中期経営計画は、業績的にやや落胆に終わった一方、「総合マーケティングソリューショングループ」へ向けた土台作りは着実に進捗したといえる。また、Kadenceの改革やマーケティングソリューションへ向けた社内の取り組みが進展していることから、生産性の改善や一層の成長も視野に入ってきた。次期中期経営計画が楽しみである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)《RF》

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