アート作品のオーナー権を共同保有、少額で購入可能とする「ARTGATE」開始

2019年3月9日 11:58

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「ARTGATE(アートゲート)」(画像: ART GATEの発表資料より)

「ARTGATE(アートゲート)」(画像: ART GATEの発表資料より)[写真拡大]

 ART GATEは6日、アート作品の価値を複数人で保有できるプラットフォーム「ARTGATE(アートゲート)」を開始した。同様のサービスは日本初という。

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 ARTGATEとは、プロが監修・選定した国内外のアート作品の優待を得られるオーナー権を、少額から購入できるプラットフォーム。世界では、評価の高いアート作品は「ディフェンシブな資産」とされているが、日本では、高額で手が出ないという先入観や、スペース確保などの問題でアートの購入をためらう人が多い中、「共同で保有する」というシステムによりそのハードルを下げた格好だ。

 ARTGATEが提供するサービスは、(1)気に入った作品のオーナー権(作品鑑賞の機会などの優待)を好きな分だけ少額から購入できる、(2)固定費用は年会費のみ、保管や展示のためのスペースやコストの負担無し、(3)作品やアーティストに関する開設や分析を提供、など。

 アート業界で豊富な知見を有するART GATE社のスタッフと、デジタル・テクノロジーを融合させ、サービスを管理・提供する。扱う作品は、将来性のあるアート作品などが中心となる。

 現在は、サイトで事前登録を受け付けており、4月中に初回のオーナー権販売を予定している。8月末までに登録すると。年会費が1年間免除となる。

 ART GATE社の経営陣には、サイバーエージェントの出身者が名を連ね、サイバーエージェント社長の藤田晋氏も株主として参画。ARTGATEが取り組む「アートの新しい概念づくり」に期待を寄せる。また顧問には、ミツイ・ファイン・アーツ代表で、アート解説者・アートディーラーでもある三井一弘氏を招き、日本のアートカルチャーの遅れに一石を投じるとしている。

 そもそも日本の、アートに対する認知や関心度の高さは世界のトップクラス。一方で2017年度の世界の美術品市場規模は約7兆円に対し、日本はわずか2.8%の約2,003億円(UBS調べT「The Art Market 2018/一般社団法人アート東京調べ「日本のアート産業に関する市場レポート 2018」)。同社は、ARTGATEが提供する分散型オーナー権という新たなシステムにより、多くの作品購入機会を提供することで、国内のアート市場活性化に寄与したいとしている。

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