紙の新聞を「毎日必ず読む」は34.2% 年々減少 朝日が大幅減 マイボイスコム調査

2018年12月16日 16:01

印刷

新聞閲読頻度の変遷。(画像: マイボイスコムの発表資料より)

新聞閲読頻度の変遷。(画像: マイボイスコムの発表資料より)[写真拡大]

 マイボイスコムの調査によると、紙版の新聞を毎日必ず読むと答えた人は34.2%で、調査を重ねるごとに読む人が減っていることが分かった。

【こちらも】米国、過去15年で地方の新聞1800紙超が消滅

■新聞を「毎日読む」と「まったく読まない」が拮抗

 14日、ネットリサーチサービスなどを提供するマイボイスコムが「新聞の利用に関するアンケート調査」の結果を発表した。これは、10代から70代の男女1万165人を対象にインターネット調査を行ったもので、2015年11月についで6回目。

 紙版の新聞を読む頻度に対する回答では、「毎日読んでいる」が34.2%、「ほとんど毎日読んでいる」が13.7%、「たまに読んでいる」が10.4%、「ほとんど読んでいない」が8.8%、「まったく読んでいない」が33.0%だった。

■10代・20代女性で「毎日新聞を読む」は6%

 2007年の第2回調査では、「毎日読んでいる」が55.6%、「まったく読んでいない」が7.6%となっており、調査回数を重ねるごとに新聞を読む頻度が減っていることが分かる。また、男性や高年代層で読んでいる人の比率が高い一方、10代、20代の女性で「毎日必ず読んでいる」と答えたのは6%に留まる。

■朝日新聞が激減

 新聞を読んでいる人を対象に普段読んでいる新聞を尋ねたところ、最も多かったのは地方紙の28.0%。以下、読売新聞(24.6%)、朝日新聞(22.5%)、日経新聞(12.6%)、毎日新聞(6.3%)、北海道新聞や中日新聞などのブロック紙(6.0%)、スポーツ紙(4.8%)、産経新聞(4.2%)、専門紙・業界紙(1.0%)、夕刊紙(0.8%)などとなっている。

 第2回調査と比較すると、地方紙(2回:27.6%→今回:28.0%、以下同じ)、読売新聞(27.1%→24.6%)、スポーツ紙(5.2%→4.8%)、産経新聞(4.6%→4.2%)などは横ばいか微減の一方、朝日新聞(32.5%→22.5%)、日経新聞(16.5%→12.6%)、毎日新聞(8.8%→6.3%)などは大きく数字を落としている。全国紙では、2012年の第4回調査まで朝日新聞の割合が多かったが、前回の第5回から読売新聞が逆転している。

■紙版も電子版も読まないが27.5%

 新聞の紙版と電子版の閲読について尋ねたところ、「紙版の新聞を読み、電子版はほぼ読まない」が39.4%と最も多かった。次いで、「新聞各社が発行するものは紙版も電子版も読まない」(27.5%)、「紙版を読むことが多い」(12.5%)、「電子版は読む、紙版はほぼ読まない」(7.2%)、「電子版を読むことが多い」(6.8%)、「どちらも同じくらい読む」(5.4%)などとなっている。

■紙の新聞は「めくりやすい」、その一方「不便」の声も

 紙版の新聞を読む人や読まない人から寄せられたコメントも掲載している。読む人からは「スマホよりもめくりやすい」「紙の新聞を読むことは安心を与えてくれる」「小学生の頃から実家で新聞を読んでいた」「紙に書かれた文字を読む方が頭に残る」などの意見がある。読まない人からは「ネットで事足りる」「ニュースサイトに比べて不便」「取りに行くのが大変、ゴミになる」「社の思惑が反映されて、真実を純粋に書かない」「お金を払ってまで読もうとは思わない」などの声がある。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連記事