米国発ヒューマン支援ロボット「アイオス・ロボット」が日本進出 介護分野から

2018年12月12日 16:36

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「アイオロス・ロボット」。(画像: Aeolus Roboticsの発表資料より)

「アイオロス・ロボット」。(画像: Aeolus Roboticsの発表資料より)[写真拡大]

 米サンフランシスコを拠点に置く「Aeolus Robotics」(アイオロス・ロボティクス)社が、2018年1月に「CES2018」で発表したAI・機械学習機能搭載型ヒューマン支援ロボット『アイオロス・ロボット』で日本市場に参入すると発表した。

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 介護分野をターゲットとして、『アイオロス・ロボット』のレンタルサービスを、2019年8月から開始する予定だ。サービス開始に先立ち、2019年1月に日本法人を設立するという。レンタル費用は、メンテナンス費用を含めて月額15万円(税別)となる予定。

 AIを搭載するヒューマン支援ロボットとなる「アイオス・ロボット」は、周囲の環境や情報を認識・学習する「AIビジョンセンサ」を搭載する。カメラの画像からモノやヒトを認識。人が後ろ向きや横たわった状態でも同一人物であることを認識できる「高度な物体検知能力」や「空間認識機能」をもつ。機械学習により学習したデータはロボット間で共有し、認識力の向上にも役立てることができるという。音声認識機能により、ロボットへの指示を音声で行うことも可能だ。

 「アイオス・ロボット」は介護施設における周辺業務サポートでの利用を見込む。介護の人手不足が深刻化する中、洗濯物の集配、排せつ廃棄物処理、配膳やその片付けといった業務においてロボットが支援することを想定している。姿勢検知も可能なため、高齢者の転倒を検知しスマートフォン経由で管理者に通知することもできる。こうした機能により、介護職員の業務負担に繋げることをにらむ。

 アイオロス・ロボティクスが目指すのは、家でロボットとともに生活する生活の実現。2016年の会社設立以来、北米、ヨーロッパ、アジアに拠点を置いて革新的な生活支援ロボットを開発してきた。

 同社には、ロボット工学、人工知能領域で高名な研究者や、家電製品分野のエキスパートが集う。漫画の世界でドラえもんが誕生するのは2112年。現実世界でもロボットが人間を支える社会の実現は現実味を帯びてきたといえるだろう。(記事:香川大輔・記事一覧を見る

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