米ダンキン・ドーナツ、「ダンキン」に改称へ ファンからは悲しみの声も

2018年9月26日 17:36

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「ダンキンとだけ呼んでくれ」。(画像:DUNKIN' DONUTS発表資料より)

「ダンキンとだけ呼んでくれ」。(画像:DUNKIN' DONUTS発表資料より)[写真拡大]

 アメリカのドーナツチェーン「DUNKIN' DONUTS(ダンキンドーナツ)」は25日(現地時間)、ブランド名を「DUNKIN'(ダンキン)」に変更すると発表した。単にドーナツだけを扱う店舗ではなくドリンクメニューなどにも注力し集客に繋げるという狙いがあってのことではあるが、歴史と伝統あるブランドネームの変更に、ファンからは悲しみの声が相次いでいる。

 ダンキンドーナツは、日本でこそ馴染みがないが、世界29カ国に約6,000の店舗を展開する世界最大のドーナツチェーンである。なお日本でも、1970年から20世紀末にかけて吉野家ディー・アンド・シーなどの主導で店舗展開を行っていたことがあるのだが、日本独自の事情としてシェア1位を誇るミスター・ドーナツの圧倒的牙城を崩すことができず、現在は米軍基地内にわずかに店舗を残すにとどまっている。

 さてダンキンドーナツであるが、創業は1946年まで遡る。はじめはサンドイッチなどを売る普通の食堂であったらしいが、1948年からドーナツをメインに売る営業形態に代わり、そして1950年、DUNKIN' DONUTSと改称した。

 実はこの当時、ドーナツというものはdoughnutとスペリングされるものであったらしい。だが見ればお分かりの通り、DONUTSの方がシンプルだし目にも馴染む。ものの本によればDONUTSというスペルが定着したのは1950年代、ダンキンドーナツの影響によるものだそうである。

 そのような事情があってのこともあり、「DONUTSの発明者がDONUTSの看板を下ろすのか」と、嘆きの声が聞かれているという次第のようだ。

 ちなみにダンキンの方はどういう意味であるかというと、Dunkin’とは(コーヒーなどに)「ひたす」という意味である。1934年の映画の中でクラーク・ゲーブルがやっていることから、ドーナツの食べ方として定着したものであるらしい。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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