メッセージングアプリが発端のリンチ殺人 インドで多数発生

2018年9月14日 13:12

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記事提供元:スラド

taraiok曰く、 インドで、Facebookのメッセージングサービス「WhatsApp」を発端としたリンチ殺人事件が発生したという(BuzzFeed NewsSlashdot)。

 今年6月、インド東部のKarbi Anglongで児童誘拐の噂が広がり、犯人と誤解された2人の青少年が48人の村人によって殺害された。その2週間後の7月にも、Murki村を訪れたIT労働者が数百人もの村人に石を投げつけられ殺害されている。これ以外にも今年の5月以降に少なくとも16のリンチ事件が発生、29人の死者が出ている。インド公安当局によると、そのすべてがWhatsAppの誤報によって誘発された暴動だという。

 また、インドだけではなくミャンマーでも、WhatsAppにおけるヘイトスピーチの広がりが、ロヒンギャのイスラム教徒大量虐殺の要因になったとされる。

 こういった誤報・偽ニュース・ヘイトスピーチの拡散に対処するためインド政府はWhatsAppでの暗号化解除や発信元の追跡などを求めているが(過去記事)。WhatsApp側は「WhatsAppに追跡機能を付けてしまえば、暗号化が弱まり、WhatsAppの持つ私的性質が損なわれる可能性がある。今後もWhatsAppは、プライバシー保護を弱めることはない。誤った情報に挑戦しながら多くの人たちと協力していく」として対応を拒否している。

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