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大幸薬品、正露丸の副産物使った「木酢の湯」を全国のスーパー銭湯などに展開
全国のスーパー銭湯に、新しいタイプの「お風呂」が登場しそうだ。大幸薬品は、同社の基幹商品である「正露丸」を製造する際にできる副生成物を使用した風呂「木酢の湯」を、全国のスーパー銭湯などに展開していく構想を発表した。5月18日より、いくつかの大型入浴施設で本格導入が始まるという。
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正露丸は古くから「木クレオソート」によって作られている。木材の構成成分を熱分解して生成したフェノール類化合物を主成分とする化学混合物のことだ。
具体的には、ブナやマツなどを乾留させる際に水蒸気とともに留出する木タールを、蒸留して得られる、油状の液体である。ちなみに石炭から作るクレオソート油というものもあるのだが、名前が似ているだけで別のものである。
さて、以上のように正露丸は木材から作るわけであるが、その際に余る部分がたくさんある。それを再利用し、入浴液としたものが大幸薬品の木酢入浴液である。
管理された蒸留精製工程の中で、繰り返し不純物を取り除かれた透明度の高い高純度な木酢液を使用し、構成成分である酢酸その他の有機成分が、肌の角質をやわらげ、うるおいを与えるものであるという。
大幸薬品では、2017年12月から、スーパー銭湯チェーン「おふろの王様」と協業し、その一部店舗で木酢入浴液を使用した風呂のテスト展開を行った。結果として、約8割という多数の利用者から高評価を受けることができ、天然湯や炭酸湯に付け加えられるスーパー銭湯の新たな風呂のスタイルとして、これを打ち出していくことにした。
なお、以上の話は業務用での流通の話であるが、大幸薬品の木酢入浴液については、市販の小売価格も発表されている。税抜で、500ミリリットルが1,000円、1,000ミリリットルが1,700円であるという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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