欧米ゲーム業界で労働組合を結成する動き

2018年4月25日 11:01

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記事提供元:スラド

 欧米のゲーム業界では最近ゲーム開発者の労働環境が問題となっているそうだ(4gamer)。

 問題とされているのは長時間労働や職場環境、給料の遅配、残業代の不払い、女性差別など。特に「Crunch」と呼ばれる、ゲーム開発終盤などに発生する過重労働によって体調を崩す開発者もいるという。その結果、ゲーム開発者向けカンファレンスであるGDC(Game Developers Conference)2018ではゲーム開発者による労働組合の結成が議論されたとのこと。

 この議論では労働組合に対し懐疑的な意見も出たが、全体としては建設的な方向に議論が進み、IGDA(International Game Developers Association、国際ゲーム開発者協会)でも労働組合の結成に向けた動きが出ているという。

 ちなみにやや別の話題だが、欧米のゲーム業界では「年齢差別」が見られるという(4gamerの別記事)。2015年のゲーム業界関係者の平均年齢は32歳で、また約3000人のゲーム協会関係者を対象にしたアンケート調査によると、25歳から34歳までが全体の51%、45歳以上は9.5%と少ないそうだ。背景には技術の進歩ペースが速くなっている影響で「過去の経験」があまり評価されなくなっていることや、過酷な労働環境に「燃え尽きて」しまって業界を去る人が少なくないことなどがあるようだ。

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