すき家は牛丼値上げも12月売上は好調 松屋は客数が落ち込み

2018年1月5日 09:32

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 牛丼チェーンのすき家が2017年12月の売上を発表。一部メニューの値上げがあったものの、鍋メニューの効果もあってか、客数、客単価ともに前年同月比でプラスとなっている。

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■値上げの影響は見られず

 4日、飲食チェーンを運営するゼンショーホールディングスが、牛丼チェーン「すき家」の12月次売上を発表した。既存店は、客数が前年同月比100.1%、客単価が同105.3%、売上高が同105.5%。全店の売上高が同104.9%だった。

 すき家は2017年11月29日から一部メニューの値上げを行っている。牛丼並盛こそ350円(税込、以下同じ)と据え置いたが、牛丼中盛は470円から480円、牛丼特盛は580円から630円などとし、トッピングやセットメニューなども値上げしている。

 11月次の既存店は、客数が同99.1%、客単価が同102.2%、売上高が同101.3%だった。値上げによって12月に客単価がアップしたのはもちろん、客数ダウンともならなかった。ただし値上げと同時に鍋メニューが始まったことも関係がありそうだ。

■通期でも前年プラスを視野に

 2018年3月期の既存店推移をみると、客単価、客数ともに前年比プラスで始まったものの、6月から客数が落ち込んだことで既存店売上が前年比で下回ってくる。特に10月の既存店売上高は97.9%、全店売上高は96.8%と落ち込んだ。これは悪天候とともに、2016年に鍋メニューが始まったのが10月12日からと今期よりも約1カ月半早かったが原因だろう。

 しかし12月に客数が回復し客単価もアップしたことで、通期売上高プラスが、視野に入ってきた。現時点で今期の4分の3が終わったが、既存店売上高は前期比101.5%、全店売上高は同101.0%となっている。

■松屋は客数が落ち込み気味

 4日、松屋フーズでも牛丼チェーン「松屋」の12月売上(速報)を発表している。既存店は、客数が前年同月比98.1%、客単価が同101.6%、売上高が同99.7%。全店売上高が同103.2%だった。

 2018年3月期は、客単価こそ前年を上回ってきたものの、客数が前年同月を下回ることがあったため、客数が落ち込んだ10月(前年同月比:94.5%)は既存店売上が前年同月を下回っている(同96.3%)。12月は、10月に続いて今期2度目の既存店売上が前年同月比でマイナスとなった。

 通期で既存店売上は前期比100.6%、全店で同104.3%となっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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