【新幹線:緊急大整備を!】大事故の予兆?「関わりたくない」の声 車では?

2017年12月25日 10:06

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事故が起きた車両と同系統のN700系新幹線。(c) 123rf

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 「新幹線は安全なのだろうか?」と素朴に感じる。神戸製鋼、日産自動車、スバルなど、日本の名だたる企業が品質保証に後ろ向きであることを見せつけられている最中だ。「JR、お前もか」と感じないと言えば嘘になる。

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 この社会をつくる現代文明は「品質保証」によって成り立っていることを、あらためて強く認識せざるを得ない。国の大動脈を信じられなくなったのなら、経済活動にも支障が出かねない。今やるべきことは何なのか?

■第一にビックリしたのは、停止点検をしなかったこと

 JR西日本の車両台車破損事故で「ビックリした」のは、JR西日本が「異臭・騒音」などを感知しながら、列車を止めて点検しなかったことだ。乗客も「もやがかかっている」と言い、不安を感じたであろうが、乗客側から列車を止めさせなかった。現代社会の特徴が出ている。責任のある者が、ダイヤを守ることを優先して安全をないがしろにした。そして異常を感じている乗客も、「問題視」せずに見過ごした。「トラブルに関わりたくない」とする人々の意識の表れで、最もいやになる現実だ。

 JR東海は運行を引き継いで、ギリギリで事故を防いだ。JR東海が正常な対処の仕方であろう。まず、JR西日本の運行関係者の常識を疑った。今後、安全を確保するには、安全最優先の意識改革が絶対条件であろう。これは、現代社会現象であろうか?

 異音・異臭などが発生している中、300km/hで1000人以上が乗った列車を走らせる意識は理解できない。整備担当者からの「停車して点検するべき」との意見がある中で、この運行担当者の意識は「異常」を超えて「病」であろう。非常に危険だ!今日も任務についているとしたら、JR西日本も異常だ。すぐにでも、原因究明とは別に、この担当者を外すべきだ。別の場面でも再発する。

■破断部位の写真を見る

 写真で見る範囲では、破断していたのは台車「側べり」と呼ばれる、台車フレームの強度を受け持つ最重要部品(重要保安部品)だ。JR西日本の資料では「溶接構造用圧延鋼材」で「側べり」は溶接構造のようだ。SM490YAとのことで、造船用ヘルテン鋼材で、衝撃についてはSM490YBとは違って保証されていない。なぜSM490YBを使っていないのかなどは分らない。外見からは、どこで溶接しているのか等も分らない。圧延材の溶接構造とは見えにくいが、強度上は十分な材質のようだ。ただしSM材は硬いが衝撃には弱い材質でもある。

 もしも、板材から型鋼のように加工しているのであれば、SM50では大変難しい加工になるはずだ。溶接用圧延鋼材であるが、板材からではなく、型鋼からの加工であろうか?溶接部分の仕上がりは、写真で見える範囲では大変素晴らしく、溶接欠陥などの不安を抱かせない。しかし、レントゲン検査など、完成・整備の時にはどのような検査を実施しているのであろう?

 その他モーター軸が曲がり、モーターとドライブシャフト取り付け部が曲がっているようだ。ギアボックス内も破断しているであろう。極めて危険な状態だ。

 車でも異音・匂いが出る場合がある。多いのがハブ・ベアリングの破損だ。タイヤを取り付けているハブの中に軸受けがある。そこにベアリングが使われているのだが、その中には「パチンコの玉」によく似たボールがたくさん入っている。その玉が傷つくことがあるのだ。すると抵抗が増し、音が出てくる。放置すると最悪タイヤが回らなくなる。異音に気付いたらすぐに修理することだ。デフギアの破損の時もある。これも放置すると最悪、焼き付きを起こして、走行中であれば事故になる。

 今回の事故を起こした新幹線の「側べり」については、破断面もある程度見える写真があるが、破断初期と、後半は明確に違う。おそらくは発見が遅かったのであろう。短期間の破断とは思えない節がある。溶接の巣の検査をどのようにしているのかを知りたいものだ。筒状に作られているので、かなりの精度がいる。SM490YA圧延鋼材を溶接して形状を作っているようには見えないが、詳しい情報が知りたいものだ。

■今すぐすべきことは「運行停止して大整備」

 整備工程で打音検査をしているようだが、下からの破断のようで、整備検査で見過ごした可能性もある。原因究明がなされるまでの間、新幹線の同じ部品を使った車両を「運行停止」にして、少なくとも「目視に寄るのではなく」打音検査など、必要な場合、分解してでも緊急点検(大規模整備)を行うべきなのではないか。

 例えば航空機では、三菱・MRJが現在苦しんでいる「型式証明制度」が厳しくなされているので、同じ型式証明の機種は飛行停止になる。JR各車の認識と関係官庁の認識が甘いのではないか!

 今回は異常を検知して運行停止は間に合ったが、今やるべきことは「原因究明」と並行して、「運行停止」を「どの範囲で行い、どこまで緊急点検(大規模整備)を行うべきなのか?」ではないか。このまま原因がわからないまま同じ型式の車両を運行し続けるのは、いかにも社会常識として異常だ。JR西日本が今回、故障車両を運行停止にしなかったことは、やはり現代社会の病根であるとしか言えない。

 今回は、「最後の最後の砦が機能した結果」「重大事を回避できた」ことであることを肝に命ずるべきだ。システム運用上、大事故が起こる予兆がする。色々な面を考慮して、「該当車両を運行停止」にして緊急点検(大規模整備)を行えと言いたい。(kenzoogata)

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