100才まで生きるために必要なのはDNAと特有の気質

2017年12月17日 06:46

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南イタリアのチレント。イタリア国内でも有数の長寿地区。

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●DNA、仕事や家族への愛そして頑迷な性格

 ローマ・ラ・サピエンツァ大学とカリフォルニア大学の共同研究班は、平均寿命が長いことで有名な街の高齢者についての研究結果を発表した。

 その結果を見ると、100才の寿命を全うする条件はこのようになる。

 遺伝子学的な要素、仕事と家族への愛、農作業、少々の信仰心、逆境にあっても発揮できる楽観主義。これらが、長命に必要な要素だという。さらに、頑固で常に自分に理があると自負する性格も長命の秘訣であると明記されている。

●「農作業」は長命の大きな要因

 長命な老人が多いことで有名な南イタリアのチレント。ナポリからさらに150キロほど南に位置するこの街は、イタリア国内でも平均寿命が長いことで知られている。男性の平均寿命は85才(イタリア全体の平均は79才)、女性は92才(イタリアの平均は84才)である。研究の対象となったのは、この地に住む90才から101才までの29人であった。

 肉体的・精神的な健康状態、記憶力、宗教、染色体、神経細胞、血液型、筋力、握力、歩き方、これらすべてが調査対象となった。

 その結果、チレントに住む100才前後の高齢者の脳は、51才から75才までの彼らの息子たちよりも明敏であることがまず明らかになった。

 この相違はどこから生まれたのか。

 理由は「農作業」である。チレントに住む100歳前後の人々は、今でも毎日自らの意志で農作業を行っている。家事も農業も生涯現役であることが彼らの誇りでもあるのだ。

●長命者に共通する頑固で支配的な性格

 もちろん、長命の人に共通するのは家族への深い絆、勤勉さ、楽観主義など想像しうる要素も多かった。調査では「私は兄弟が多い。そして、とても愛し合っている」とか、「仕事は私の人生です」といった古いイタリア映画に登場するような発言が目立った。

 さらに、イタリア南部で長生きをする人たちの共通点で特筆すべきが、「頑固な性格」である。心理学者アンナ・シェルツォ女史は、次のように語っている。

 「チレントのかくしゃくたる高齢者たちに共通する資質として、頑固で周囲を支配的であることが判明したのです。つまり、自負心が強く他人が気に病む事柄にも無頓着。彼らの息子や嫁たちの言葉を借りれば、強靱で前向きで楽天的、と言うわけです」。

 今回の調査結果は、老人精神医学の専門誌「International Psychogeriatrics」に公表されている。

関連キーワード高齢者イタリア染色体遺伝子神経細胞DNA

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